隅田川の情景　渡と橋の文化

隅田川流域の文化は、隅田川に設けられた渡と橋、またそこを通過する街道を往来する都鄙（とひ　注：みやこといなか）の人々の交流によって生み出され、育まれてきたといっても良いでしょう。その代表的な文化遺産は、今も隅田川流域に所在する木母寺(墨田区堤通)に伝わる梅若丸とその母･花御前の悲話･梅若伝説です。この展示では、梅若伝説を題材にした絵巻「梅若権現御縁起」(木母寺蔵)を通じて伝説の内容を紹介するとともに、舞台になった隅田川の渡(橋)の歴史と伝説がどのように関わっているのかというテーマについて、関連資料から探っていきます。