主要展示作品を紹介する、ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館 学芸員のマーカス・フェリンガーさん
19世紀末ウィーンを代表する画家、グスタフ・クリムト(1862-1918)の過去最大級の展覧会が、来春開催される事となり、2018年11月9日(金)、都内でプレス発表会が行われた。
グスタフ・クリムトは、アカデミックな作風で才能を認められ、劇場の壁画装飾などで名を馳せた画家。1897年に保守的なウィーンの画壇から離脱し、「ウィーン分離派」を結成。新しい造形表現を追求し、同時代の芸術家らとともに、絵画や彫刻などの融合を目指す総合芸術を目指した。
クリムトの作品は、ナチス・ドイツによる接収や、戦火で喪失するなどの歴史の波に翻弄され、現存する作品は限られている。
展覧会は、世界一のクリムト・コレクションで知られ、ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館の全面協力を得て企画されたもの。初期の自然主義的な作品や、金箔を多用する黄金様式時代の代表作から、耽美で魅力的な女性像などの油彩画作品約20点が展示される。クリムト作品の出展数は過去最多で、東京では30年ぶりの本格的なクリムト展となる。
クリムトが40歳の頃に手がけた、ウィーンの分離派会館を飾る壁画《ベートーヴェン・フリーズ》の精巧な複製が展示されるほか、クリムトと同時代にウィーンで活躍した画家たちの作品、またクリムトが影響を受けた日本の美術品なども出展する。
「クリムト展 ウィーンと日本 1900」は東京都美術館で、2019年4月23日(火)~7月10日(水)に開催。観覧料は、一般 1,600円、大学生・専門学生 1,300円、高校生 800円、65歳以上 1,000円。
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