インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  取材レポート  >  気仙沼と、東日本大震災の記憶

気仙沼と、東日本大震災の記憶

■リアス・アーク美術館の常設展示が東京へ
【会期終了】 「目黒のさんま祭」で使うサンマの提供をきっかけに交流が始まった、東京都目黒区と宮城県気仙沼市。2010年9月に友好都市協定が締結、その半年後に発生したのが東日本大震災でした。気仙沼市のリアス・アーク美術館で常設展示している震災関連資料が、目黒区美術館の展覧会で紹介されています。
震災で大きな被害に見舞われた気仙沼市。現在は撤去されましたが、駅前に打ち上げられた巨大な漁船(第18共徳丸)の姿が記憶に残っている方もいると思います。

同市のリアス・アーク美術館では震災直後から地域の姿を記録し続けており、その活動は震災から2年後に常設展示「東日本大震災の記録と津波の災害史」として公開されました。今回の展覧会は、この常設展示を初めて東京で大規模に紹介する企画です。

会場で目に入るのは、被災物が散乱するまちの写真。大量の報道の中で見慣れてしまったようにも思えますが、当然ながらいずれも元の姿がありました。写真に添えられたテキストをあわせて読むことで、イメージに具体性が伴います。

震災後に広まった情報や課題をテキストで表現したキーワードパネルも展示されています。「地盤沈下」「権利と責任」「絆」など108のワードから導かれる文章。中には辛辣な言葉もありますが、作成した学芸員自身が震災の被災者です。表面的ではない当事者の本音は、強く胸に迫ります。

なお、リアス・アーク美術館ではガレキという言葉は使いません。ガレキ(瓦礫)とは、価値が無いつまらないもの。たとえゴミのような姿になっても、大切な人生の記憶が残る被災物はガレキと呼ぶべきではない、という思いが込められています。


被災現場と被災物の写真パネル約260点、被災物(現物)11点、キーワードパネル108点が並ぶ会場

昭和三陸大津波やチリ地震津波など、三陸沿岸部には平均して約40年に1度という頻度で大津波が襲来しています。会場では過去に報じられた新聞錦絵や写真などの歴史資料も展示、伝承する事の難しさを改めて感じます。

さらに特別展示として、漁具や民具など気仙沼の生活文化資料も展示。リアス・アーク美術館のもうひとつの常設展示である「方舟日記―海と山を生きるリアスな暮らし―」を紹介するもので、この地の豊かな文化は、海を中心とした自然が育んできた事がわかります。


歴史資料と、特別展示「方舟日記―海と山を生きるリアスな暮らし―」

全体的に文字が多い展覧会ですが、じっくりと読む事をおすすめいたします。幸いにも本展は入館料が無料のため、何度も通って少しずつ見ているお客様もいるそうです。

3月1日には青山ブックセンター本店にて、リアス・アーク美術館学芸係長の山内宏泰さんと美術批評家の椹木野衣さんによるトークイベントも行われます。[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2016年2月19日 ]


※インターネットミュージアムによる東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト「MUSEUM ACTION」にも、2012年にリアス・アーク美術館を取材した山内宏泰さんへのインタビュー記事があります。あわせてご覧ください。



■目黒区美術館 気仙沼と、東日本大震災の記憶 に関するツイート


 
会場目黒区美術館
開催期間2016年2月13日(土)~3月21日(月・振)
所在地 東京都目黒区目黒2-4-36
TEL : 03-3714-1201
HP : http://mmat.jp/exhibition/archives/ex160213
展覧会詳細へ 気仙沼と、東日本大震災の記憶 詳細情報
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
取材レポート
三井記念美術館「驚異の超絶技巧! -明治工芸から現代アートへ-」
驚異の超絶技巧!
京都国立博物館「開館120周年記念 特別展覧会 国宝」
「国宝」展
東京国立博物館「興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」」
「運慶」展
東京富士美術館「遥かなるルネサンス」
遥かなるルネサンス
サントリー美術館「六本木開館10周年記念展 天下を治めた絵師 狩野元信」
狩野元信
根津美術館「ほとけを支える ― 蓮華・霊獣・天部・邪鬼 ―」
ほとけを支える
堺 アルフォンス・ミュシャ館「あこがれ アルフォンス・ミュシャに魅せられた人々」
あこがれ ミュシャ
千葉市美術館「ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信」
鈴木春信
横浜美術館 / 横浜赤レンガ倉庫1号館 / 横浜市開港記念会館(地下)ほか「ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」」
ヨコトリ2017
国立新美術館・森美術館「サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」
サンシャワー
ホキ美術館「画家の眼がとらえた美」
画家の眼が@ホキ美
岡田美術館「歌麿大作「深川の雪」と「吉原の花」 ―138年ぶりの夢の再会―」
深川の雪・吉原の花
エリアレポーター Bunkamuraザ・ミュージアム「オットー・ネーベル展」
[エリアレポーター]
オットー・ネーベル
エリアレポーター 東京藝術大学大学美術館「素心伝心 ─ クローン文化財 失われた刻の再生」
[エリアレポーター]
クローン文化財
エリアレポーター あべのハルカス美術館「北斎-富士を超えて-」
[エリアレポーター]
北斎・富士を超えて
エリアレポーター 大阪歴史博物館「世界に誇る大阪の遺産 -文楽と朝鮮通信使-」
[エリアレポーター]
文楽と朝鮮通信使
エリアレポーター サントリー美術館「天下を治めた絵師 狩野元信」
[エリアレポーター]
狩野元信
エリアレポーター 京都国立博物館 開館120周年記念 特別展覧会「国宝」
[エリアレポーター]
「国宝」
2017年の展覧会予定(東京近郊・大阪近郊) 博物館・美術館の情報
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポーター 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
イベント検索ランキング
特別展 驚異の超絶技巧! -明治工芸から現代アートへ- 開館120周年記念 特別展覧会 国宝 江戸の琳派芸術 画人繚乱
ハイチアート展 デイヴィッド・シュリグリー「ルーズ・ユア・マインド―ようこそダークなせかいへ」 神道の形成と古代祭祀 新・NIPPON展
博物館・美術館検索
人気の展覧会 ブログパーツ 「人気の展覧会」ブログパーツ
アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
ミュージアムキャラクターアワード2016 ミュージアムキャラクターアワード
2017 結果発表
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「鶏」
結果発表!!
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2017 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社