
《五頭の馬》 ルネ・ラリック 1925年
クルマの鼻先にあるラジエーターキャップを、装飾するために生まれたカーマスコット。
金属製が主流だった時代に、フランスのガラス工芸家ルネ・ラリックが、当時最先端の技術であったガラス工芸を用いて制作しました。
はじめは一頭の馬で試作されましたが、当時「五馬力」のクルマが登場したことをきっかけに、五頭の馬にした、というエピソードが伝わっています。
クルマの性能を示す「馬力(horse power)」という言葉は、もともと馬一頭分の力を基準に考えられた歴史があり、その背景がこの作品にも重なります。
担当者からのコメント
当館では、ルネ・ラリックが制作したガラス製カーマスコット全29種類を常設展示しています。
全種を一堂に揃えているのは、世界でも珍しいといわれています。
ラリック作品の中で、干支「馬」にちなんだ作品は「五頭の馬」のほか、2種類の「ロンシャン」もあります。
さらに、展示車両は約150台。馬力の異なるクルマが並び、100馬力以上のクルマもご覧いただけます。