
《東北の玩具》 杉山寿栄男 昭和10年代
かわいらしい、東北を代表する12点の郷土玩具が描かれた二曲屏風。
昭和10年代に日本旅行協会が発行した同名書を参考にしながら、制作されたものと推定されます。
左から①こけし、②南部板馬、③松川ダルマ、④あねさま、⑤唐桑船、⑥若松張子、⑦渋江人形(のし人形)、⑧相良人形(騎乗三吉)、⑨会津の天神さま、⑩三春張子人形(首振の牛と虎)、⑪八幡馬、⑫三春駒が描かれています。
そのうち馬を題材にした郷土玩具は、②南部板馬、⑪八幡馬、⑫三春駒の3点です。
現在、石巻市博物館で開催中の毛利コレクション特集展「暮らしの道具“下手物” ―杉山寿栄男が描いた毛利コレクション―」で、実物の郷土玩具とともに現在展示されています。
作者である杉山寿栄男(すぎやま すえお、1885-1946)は、東京で杉山図案所を経営したデザイナーで、原始工芸やアイヌ工芸を収集する傍ら、それらの図版をまとめた資料集を著書・編著として刊行しました。杉山は、毛利コレクション(石巻市博物館所蔵)を収集した毛利総七郎、その友人・遠藤源七と友人関係にありました。「東北の玩具」は、遠藤源七の旧蔵品です。
担当者からのコメント
今回は少しひねって、馬を題材にした郷土玩具を、さらに題材にした作品でエントリーしてみました。
「東北の玩具」は、石巻市博物館で3月8日(日)まで見ることができますので、ぜひご来館ください。2026年もどうぞよろしくお願いいたします!
投票は1日1回までとなります。