
《本多忠勝小牧山軍功図》 水野年方
馬に跨っている人物は、徳川家康の重臣として「徳川四天王」のひとりに挙げられている戦国武将・本多忠勝です。1584年(天正12年)、徳川・織田連合軍と豊臣軍が対峙した「小牧・長久手の戦い」において留守を任されていた本多忠勝でしたが、圧倒的な兵力を持つ豊臣軍の前に、徳川軍が苦戦を強いられている状況を知ると、たった500名の兵を引き連れて駆け付けました。本浮世絵では、その際に本多忠勝が竜泉寺川(現在の愛知県岡崎市)へ馬と共に単身で乗り込み、馬の口を洗わせ余裕のある姿を見せた場面が描かれています。本多忠勝の堂々たる態度を目の前にした豊臣軍は一気に戦意を喪失。その結果、同合戦は休戦となりましたが、豊臣秀吉は敵方であったにもかかわらず、本多忠勝のことを「東国一の勇士」と称して高く評価しました。
作品紹介ページ:https://www.touken-world-ukiyoe.jp/mushae/armor/art0014220/
担当者からのコメント
勇ましい本多忠勝と馬にご注目!
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