
《最後の純血木曽馬「第三春山号」の骨格標本》
作者:名古屋大学(愛知県名古屋市)
標本製作年代:1975年
木曽馬は、日本在来馬の中でも本州で唯一の在来馬です。
かつて大型の軍馬を量産する政策の影響で絶滅の危機に瀕しましたが、
「なんとしても木曽馬がいい」という地域の人々の強い思いと努力によって、その命がつながれました。
その保存に最も大きく貢献したのが、“最後の純血木曽馬”と呼ばれる「第三春山号」です。
第三春山号は約700頭もの子孫を残し、木曽馬の復元に大きな役割を果たしました。
晩年は病を患い、学術研究に資するため名古屋大学で安楽死されました。
現在、骨格標本は名古屋大学博物館(愛知県名古屋市)に、はく製標本は開田郷土館(長野県木曽町)に収蔵されています。
標本となった第三春山号は、人と馬の長い関わりとその歴史を語り継ぐ存在となっています。
担当者からのコメント
第三春山号の標本には、人々の深い愛と努力が息づいています。
午年を迎える今年、この馬が伝える「いのちの継承」の物語に触れていただければ幸いです。
なお、2026年1月16日まで、名古屋大学博物館にて第42回企画展「体験!第三春山号から広がる木曽馬の世界」を開催中です。
https://www.num.nagoya-u.ac.jp/exhibitions/display/20251028.html
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