
《呼継 馬》 鈴木五郎 2013 メナード美術館蔵
愛知県瀬戸市で陶芸を学んだ後、アメリカで出会った前衛的な陶芸に影響を受け、独創的な陶芸を発表する鈴木五郎(1941-)。桃山名陶への深い思いを根底に持ちながら、伝統に縛られない自由な作風を展開しています。
馬の作品は、あえて本物を見ずに自分のイメージで自分らしい馬を表現することがこだわりだと語り、大小さまざまに制作されています。鈴木は、高さ80㎝を越える本作を「呼継」技法を使って表現しました。呼継は本来、破損した陶磁器に別の破片をつなぎ合わせる修復技法ですが、本作では志野、織部、染付などさまざまな色の釉薬と技法を用いたパーツを継ぐことに使用しており、遊び心あふれるカラフルな馬が形作られました。
担当者からのコメント
本作は、2026年1月7日〜3月29日開催の「所蔵企画展 日本画いまむかし―富士・琳派・人物―」併催の特集展示「春駒―干支・午―」でご覧いただけます。この特集展示では、かわいらしさもある本作品に加え、当館所蔵作品より馬をモティーフとした作品を集め、新春を祝います。ぜひご来館ください。
投票は1日1回までとなります。