ホワイトストーンギャラリー銀座新館では、2026年10月9日(金)より、AIO(大塚愛)による個展『呼吸のワルツ』を開催いたします。
シンガーソングライターとしての活動にとどまらず、絵画や書など多様な表現領域へと活動を広げるAIO。本展では、約半数が新作となる作品群を一堂に発表いたします。
会場では、本展『呼吸のワルツ』のためにAIOが自ら書き下ろした楽曲が流れます。視覚と聴覚の双方が織りなす、AIOならではの音楽と絵画の融合をご体感ください。
本展に寄せて/Artist Statement
私たちは生まれた瞬間から、水とともに呼吸している。
人体の多くは水で構成され、その内側では絶えず流れが巡っている。血液が流れ、細胞が満ち引きを繰り返し、呼吸によって取り込まれた空気は波のように身体を満たしていく。
呼吸は、身体の内側を吹き抜ける風である。
目には見えないその風は、体内の水を揺らし、静かな波紋を生み出す。その揺らぎは心拍と重なり、感情と共鳴しながら、生命のリズムを奏でている。
呼吸はまるでワルツのように、寄せては返す波のリズムを刻む。
そこには生命だけが持つ微細なゆらぎが存在している。
私にとって水は、幼い頃から自由の象徴だった。
水の中では輪郭が曖昧になり、重力から解放される。人であることさえ忘れ、自然界の一部になる。その感覚は今も変わらず、呼吸とともに身体の奥で静かに続いている。
本展「呼吸のワルツ」では、水の揺らぎと呼吸の律動を重ね合わせながら、生命の内側に存在する見えない流れを描いた。
安らぎとは静止ではなく、絶えず巡り続けることなのかもしれない。
風が通り、水が揺れ、生命が巡る。
その穏やかな循環の中に宿る生命の力と、静かな歓びを感じていただければ幸いである。