ジョン・レノンは、1966年にふたつの節目を迎えています。ひとつは、ビートルズがコンサート活動を停止したこと、ふたつめは、オノ・ヨーコと出会ったことです。2冊目のパスポートは、ジョンの人生の節目とほぼ合致していたのです。パスポートに残された記録にもこうした変化が反映されています。
まず、ビートルズがコンサートを停止したことから、ビートルズのメンバーとしての旅が少なくなります。その代わり、自分と家族のための旅、平和活動のための旅が増えていきます。その後、ジョンとヨーコは、ニューヨークに移り住み、イギリスに戻ることは二度とありませんでした。
この2冊目のパスポートには、ビートルズを脱皮した後、自分自身を見つめなおし、社会的な活動という新たな表現の場を見出していったジョンの足跡が記されています。
ジョンが最後にイギリスを発った日付は、数々の書物では9月3日というのがこれまでの定説となっていました。しかし、このパスポートの記録によるとジョンは8月12日にニューヨークに来て以降、アメリカを離れることがなかったというのが分かります。
※2005年4月以降に、最後の3冊目のパスポート(1976年~ハウスハズバンド(主夫)としてニューヨークにて生活していた時期)を展示する予定です。