近代文学を飾る木版口絵の世界 -今蘇る明治・大正の名場面-

    平野美術館 | 静岡県

     「明治」という新しい時代は、日本に様々な変化をもたらしました。習慣や制度の変化だけではなく、美術や文学といった、いわゆる芸術の分野にも大きな変革をもたらしました。  江戸時代に隆盛を極めた浮世絵版画は下火となり、富岡永洗や武内桂舟、水野年方などの浮世絵師は、口絵と呼ばれる小説の主人公や一場面を紹介する巻頭の木版画や新聞の挿絵といった新たな分野へ活路を見出すようになっていきます。また、後に日本画家として大成することとなる鏑木清方や梶田半古なども小説の口絵を数多く手掛け、明治時代中期には、その華やかさが小説の売れ行きを大きく左右するほどになっていったのです。  小杉天外の『魔風恋風』や尾崎紅葉の『金色夜叉』は、鏑木清方画口絵を担当したことで明治時代を代表する小説となり、鰭崎英朋が担当した柳川春葉の『生さぬなか』は、大正期に劇化されるほどの人気作となりました。挿絵画家と呼ばれた彼らは、個人的に関係のある小説家の口絵を主に担当することで物語を如実に読者へ伝えたのです。  今回の展覧会では、明治時代から大正時代にかけて発行された近代文学の口絵を取り上げ、挿絵画家と小説家の深い関わりについて追及するとともに、挿絵画家たちが趣向を凝らして制作した口絵の魅力を余すとこなくご紹介いたします。  ぜひこの機会に、当時の人々を魅了した小説を読み解いていただき、人気を博した口絵とあわせて物語の世界に足を踏み入れていただければ幸いです。
    会期
    2015年10月31日(土)〜12月20日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~17:00(入館16:30迄)
    料金
    一般500円/中高生300円/小学生200円    
    ※土日に限り小中学生は無料
    ※20名以上の団体客様2割引
    ※キッズアートプロジェクトしずおか ミュージアムパスポート利用可
    ※障害者手帳をお持ちの方、および介助者1名まで100円引(その他割引併用不可)
    休館日 月曜日(月曜日が祝日の場合には開館、翌日休館)
    公式サイト http://www.hirano-museum.jp/kuchie.html
    会場
    平野美術館
    住所
    〒430-0942 静岡県浜松市中区元浜町166
    053-474-0811
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