デンマークは、九州ほどの大きさの国土に約560万人が暮らす、北欧の小さな国。国連が発表する世界幸福度ランキングで常に上位に位置し、2016年は堂々の1位。充実した社会福祉制度や、自然再生エネルギーの積極的な導入で知られるほか、アンデルセンの童話やレゴのブロックなどでもおなじみです。
さらに、デンマークは、すぐれたデザイン社会であるといわれます。ハンス・ヴィーイナ(ウェグナー)、アーネ・ヤコプスン(アルネ・ヤコブセン)、フィン・ユールなどの建築家・家具デザイナーが国内外で高い評価を受け、20世紀半ばのデザイン史上の黄金期に、デンマークをデザイン大国に押し上げました。
彼らの作品に見られるシンプルな美しさ、生活に寄り添う機能性、技術力に支えられた高いクオリティは、現代に至るまでこの国のデザインの大きな特徴をなしています。誰もが良質で快適な住まいを持つことを推奨してきた、福祉国家としてのデンマークのあり方が、このようなデザインを育んだともいえるでしょう。
デンマーク・デザイン展は、このような「デンマーク・デザイン」の歴史と現在を、家具、テーブルウェア、照明器具等を中心に、約190点の作品によってご紹介するものです。デンマーク・デザイン博物館のキュレーションにより、20世紀初頭から現在までの「デンマーク・デザイン」が開館10周年を迎える当館に、一堂に介します。
デンマークのデザインに特化した展覧会としては日本初となる本展。それは、この国が育んだ豊かな創造性の核心に触れていただく、またとない機会となることでしょう。