プロダクトデザインの第一線を走り続けている深澤直人さん。手掛けているジャンルは電子精密機器から家具まで幅広く、深澤さんの名前は知らなくても、そのデザインは必ずどこかで目にしていると思います。

今回の展覧会では、生活空間のように小さな部屋として区切られた会場に、家電や家具、住宅設備など約110点を展示。深澤デザインを一望できる構成です。

展覧会のタイトルは「Ambient」。直訳では「環境」ですが、深澤さんは「雰囲気」と捉えています。モノが発する気配は、その空間の雰囲気を一変させる。ただし、モノ自体は突出せず、あくまでも環境に溶け込ませる。モノだけでなく雰囲気も含めてデザインするのが、深澤さんのスタイルともいえます。


会場

展示されているのはau（KDDI）の「INFOBAR（NISHIKIGOI）」など懐かしの名品から、アレッシィの「ノム　真空保温ジャグ」など最新作まで。会場は感度が高いショールームのような雰囲気です。

深澤さんのデザインは「無意識」を取り入れている事もポイント。無印良品のロングセラー「壁掛式CDプレーヤー」も、換気扇のひもを引くような日常的な動作で、気軽に音楽が聴けないか、という考えが出発点になっています。

会場は全て撮影自由。深澤ワールドをお楽しみください。

[ 取材・撮影・文：古川幹夫 ／ 2017年7月7日 ]



■AMBIENT　深澤直人 に関するツイート
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