1997年8月に週刊少年ジャンプで連載が始まった『ONE PIECE』。コミックスは初版発行部数最高記録を次々に更新、最新65巻までの累計発行部数は2億6千万部を超えています。
本展は作者の尾田栄一郎さんが監修。連載15周年を迎えた『ONE PIECE』の世界観を表現しています。
マリンフォード頂上戦争のグラフィックアート会場は、サウザンド・サニー号のマストのディスプレイからスタート。海底監獄インペルダウンのモニター室、LEVEL6の牢獄に繋がれたポートガス・D・エースなど、細部までこだわった作りこみは臨場感たっぷりです。
マリンフォード頂上戦争がテーマの部屋では、原画の大きな複製をコマ形に切り抜いて立体的に展示。巨大な効果音の描き文字で、自分がマンガの中に入り込んだような錯覚を受けそうです。
仲間原画ギャラリー会場内にはシアターも2カ所あり、ともに魅力たっぷりです。冒頭の「冒険パノラマシアター」では、麦わらの一味が遭った出会いや事件をつなぎ目の無い巨大な映像で体感できます。
もうひとつは「仲間シアター」。義兄のエースを失い、自分の非力を責めるルフィが立ち直るまでをドラマチックな演出で描きます。内覧会にも関わらず目を赤くしている方もいました。
ほかにも来場者の動きに反応するインタラクティブアートや、尾田さんが執筆に使っている仕事机の再現、コミックスの表紙のヒストリーボードなど、多彩な構成です。
カバーヒストリーボード「遊園地みたいに楽しくてマンガの世界に引き込まれる展覧会になっている」という尾田さん。ファンはもちろんですが、食わず嫌いだった方にもオススメです。会場を出る時には、きっと「ONE PIECE」を読みたくなっている事でしょう。
チケットは日時指定の前売券。前売り券は指定日の2日前まで販売します。当日券は販売状況に余裕がある時のみの販売となりますので、ご注意ください。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2012年3月19日 ]