東京国立博物館 「生誕180年記念 呉昌碩の世界—金石の交わり—」会場
清朝末期から中華民国初期に、詩・書画・印で活躍した呉昌碩(ごしょうせき 1844~1927)の芸術活動に焦点をあてた展覧会が、東京で始まる。
呉昌碩は幼い頃から父について読書を始め、塾に通って勉学。太平天国の乱で凄惨な避難生活を強いられるも、乱の収束後に文字や絵画、詩、書法を学び、古書画なども鑑賞して見識を広めていった。
生涯にわたって古代文字の研究に励み、中でも、中国における現存最古の石刻文字資料である「石鼓文(せっこぶん)」は晩年まで臨書を続けるなど、清朝の掉尾を飾る文人として活躍した。
詩・書・画・篆刻ともに精通したその力量は「四絶」と称賛され、中国近代でもっとも優れた芸術家と評価されている。
古拙な味わいを含んだ呉昌碩の作品は多くの人々を魅了し、晩年には上海芸苑の中心人物になり、日本の文化人や芸術家とも交流を重ねた。
展覧会は東京国立博物館と台東区立書道博物館による連携企画の第21弾。
東京国立博物館では118件、台東区立書道博物館では124件(ともに会期中通して)を紹介し、在世中から現代まで高く評価された呉昌碩作品の魅力を網羅的に紹介する。
東京国立博物館 東洋館 8室での展示は「生誕180年記念 呉昌碩の世界—金石の交わり—」で、2024年1月2日(火) ~ 2024年3月17日(日)に開催。観覧料は一般 1,000円など。
台東区立書道博物館での展示は「生誕180年記念 呉昌碩の世界—その魅力と受容—」で、2024年1月4日(木) ~ 2024年3月17日(日)に開催。観覧料は一般・大学生 500円など。
呉昌碩生誕180年記念事業として、両館のほかに台東区立朝倉彫塑館(35件)、兵庫県立美術館(125件)も展示。ふくやま書道美術館でも、呉昌碩をテーマにした展示が行われる。
東京国立博物館 「生誕180年記念 呉昌碩の世界—金石の交わり—」会場
東京国立博物館 「生誕180年記念 呉昌碩の世界—金石の交わり—」会場
台東区立書道博物館「生誕180年記念 呉昌碩の世界—その魅力と受容—」会場
台東区立書道博物館「生誕180年記念 呉昌碩の世界—その魅力と受容—」会場
台東区立書道博物館「生誕180年記念 呉昌碩の世界—その魅力と受容—」会場