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    消えゆく倉庫の記録をとどめて ― Re-SOHKO GALLERYで、安川千秋「LOST LOFT」展
    (掲載日時:2025年10月20日)

    Re-SOHKO GALLERY「安川千秋写真展」会場
    Re-SOHKO GALLERY「安川千秋写真展」会場

    建築写真のスペシャリスト・安川千秋による写真展「LOST LOFT 失われた倉庫を求めて 横浜-横須賀-芝浦」が、港区のRe-SOHKO GALLERYで開催される。

    安川は1980年代から、大判カメラ(4×5)を携えて横浜・横須賀・芝浦の倉庫群を撮影してきた。

    展示では、古びたレンガやモルタル、錆びたトタンなど、時代の痕跡をとどめた倉庫建築の姿をとらえた写真を紹介。倉庫としての本来の役割を終えながらも、装飾を排した「用の美」としての存在感を放つ風景が広がる。

    作品に写るのは、明治期のシルク産業を支えた帝蚕倉庫をはじめ、横須賀の倉庫群、横浜赤レンガ倉庫、山下埠頭、芝浦の風景など。これらは近代日本の産業史や都市の記憶を物語る貴重な記録でもある。 

    安川がこれらを撮影するようなったのは、横浜の河川沿いの風景が再開発で失われていくのを見て「記録として残さなければ」と感じたことから。形や色、そして日本の中にありながら日本らしくない独特の風景に魅了されたという。

    倉庫の建築はかつては単なる四角い箱のような存在だったが、時を経て風化し、錆や苔、ひび割れといった経年変化によって新たな味わいが生まれている。安川はそうした「時間が刻まれた美しさ」に惹かれ、何度も同じ場所を訪れて撮影を重ねることで、1枚の写真を作り上げている。

    来場者には、倉庫一つひとつが持つ物語を感じ取ってもらいたいという。見る人それぞれの記憶や人生と重ねながら、かつての風景に思いを馳せてほしいと語った。

    「安川千秋写真展『LOST LOFT 失われた倉庫を求めて 横浜-横須賀-芝浦』」は2025年10月20日(月)~31日(金)に開催。土日休。入場無料(事前予約制)。

    Re-SOHKO GALLERY「安川千秋写真展」会場
    Re-SOHKO GALLERY「安川千秋写真展」会場

    Re-SOHKO GALLERY「安川千秋写真展」会場
    Re-SOHKO GALLERY「安川千秋写真展」会場

    Re-SOHKO GALLERY「安川千秋写真展」会場
    Re-SOHKO GALLERY「安川千秋写真展」会場

    Re-SOHKO GALLERY「安川千秋写真展」会場より 安川千秋氏Re-SOHKO GALLERY「安川千秋写真展」会場より 安川千秋氏

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