
レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《使徒たちに現れるキリスト》1656年 エッチング レンブラント・ハウス美術館
現在のオランダ王国の画家で、バロック期を代表する存在のひとり、レンブラント・ファン・レイン(1606~1669)の版画作品に焦点を当てた企画展が開催されることとなり、東京で記者発表が行われた。
物語画・宗教画・歴史画で地位を築いたレンブラントは、妻との死別や破産など浮き沈みのある人生を送り、絵画制作が停滞することもあったが、エッチングの制作は継続して行っていた。
レンブラントの版画作品は、現在314点が確認されており、同時代の画家の中でも際立って多い。また、主題が多岐にわたっているのも特徴といえる。
展覧会は、レンブラントが暮らした家を利用したレンブラント・ハウス美術館(オランダ・アムステルダム)と、レンブラントのエッチング20点余りを所蔵する国立西洋美術館が主催。
前半ではレンブラントのエッチングを「肖像と頭部習作」「無宿者と市井の人々」「キリスト教主題」「スケッチ」「風景」の5セクションで紹介する。
後半は、レンブラントの版画が後世に与えた影響として、ゴヤ、ホイッスラー、マティスらによる版画作品を中心に展観する。
企画展「版画家レンブラント 挑戦、継承、インパクト」は、2026年7月7日(火)~9月23日(水・祝)、国立西洋美術館で開催。入館料は未定。

国立西洋美術館 企画展「版画家レンブラント 挑戦、継承、インパクト」記者発表 田中正之(国立西洋美術館館長)

レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《驚いた表情の自画像》1630年 エッチング、ドライポイント レンブラント・ハウス美術館

レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《書斎の学者(またはファウスト)》1652年 エッチング、ドライポイント、ビュラン 国立西洋美術館

レンブラント・ハウス美術館外観