
鎌倉時代の随筆『方丈記』を手がかりに、現代の暮らしと建築を見つめ直す企画展が、東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTで始まる。
『方丈記』は13世紀初頭、鴨長明によって書かれた日本三大随筆のひとつ。災害や疫病、社会不安が相次ぐ時代を背景に、世の無常や自然との共生、京都・日野山に構えた一丈四方(約9㎡)の小さな庵での隠遁生活などが綴られている。文学作品でありながら、住まいの本質を問うものとして「真の建築書」とも形容されてきた。
展覧会では、建築家の塚本由晴を展覧会ディレクターに迎え、『方丈記』に記された「方丈の庵」を現代に召喚。建築家、デザイナー、美術家、企業などが、一丈四方というスケールを手がかりに、素材や構造、道具などを通して、それぞれの「方丈の庵」を構想した。
ギャラリー1では、『方丈記』に記された要素を手がかりに、鴨長明の庵を検証的に再現。写本や解説・翻訳本などから『方丈記』が時代を超えて読み継がれてきた軌跡を紹介するとともに、さまざまな時代や立場の人々がつくってきた「庵」をたどり、小さな空間に託されてきた思想や哲学に光を当てる。
ギャラリー2には、江頭慎、大室佑介+川長組、小渕祐介+中村純、2m26、山口晃の5組が手がけた現代の「方丈の庵」が並び、実際に内部に入って体験できるものから、鑑賞を通して世界観を味わうものまで、さまざまな表現が展開される。
企画展「方丈記に学ぶ –生きるを編み直す小さな建築–」は、21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2で2026年8月28日(金)~2027年1月11日(月・祝)に開催。入場料は一般1,700円など。




