
テレコムセンタービルに設置された、草間彌生の《ヤヨイちゃん》と《宇宙へ行って見た愛の花束》
公園やビルの吹き抜け、地下駐車場などを舞台に現代美術を展開する国際美術展「TOKYO ATLAS」が、10月10日(土)から東京の台場・青海・天王洲で開催される。開幕に先立つ10月8日(木)、記者発表が行われ、開催の狙いや各会場の展示内容が紹介された。
展覧会は、東京国際文化芸術祭「ARTE TOKYO」の中核プログラムの一つ。国内外のアーティストが参加し、日常の市民生活が営まれる都市空間に作品を配置する。
東京国際文化芸術祭実行委員長の青柳正規は、臨海部に積み重なった歴史や記憶にアートを通じて新たな意味を生み出す意義を説明。若い世代には、作品への共感だけでなく違和感も含め、自分の立ち位置を考えるきっかけにしてほしいと述べた。
アーティスティック・ディレクターの建畠晢は、人工的に整備された都市に潜むエネルギーを、アートによって引き出す「都市の野生」を企画の視点として挙げた。台場公園・お台場海浜公園では、草間彌生《ナルシスの庭》や石毛健太の音響インスタレーションなどを展開。イケムラレイコによる高さ6メートルの作品《ムーンラビット・ランディング》も水上に設置される。
青海のテレコムセンタービルでは、草間彌生の大型バルーン作品《ヤヨイちゃん》と、日本初公開となる《宇宙へ行って見た愛の花束》を展示。2作品を組み合わせた展示は世界初となり、吹き抜けのアトリウムを生かして展開する。
同じくアーティスティック・ディレクターを務める三木あき子は、青海エリアの成り立ちや特徴を作品と結びつける構想を説明。幻に終わった世界都市博覧会のために設営され、約30年間使われてこなかった地下駐車場では、埋め立てや開発、労働、人と環境の関係などを扱う作品を展示する。地上の青海南ふ頭公園では「ヤギの目」のプロジェクトなどを通じ、動物との共生や都市の別のあり方を考える場を設ける。
準備は国際情勢や天候にも左右された。三木氏によると、アブラハム・ポワンシュヴァルのボトル作品の輸送には海峡封鎖や台風が影響し、長雨も設営を難しくしたという。作家たちの協力に感謝するとともに、自然に翻弄された経験から、人間と自然の関係を改めて考えさせられたと語った。
天王洲のアイルしながわでは、森圭太、笹岡由梨子、キムスージャの作品を紹介。WHAT MUSEUMでは、東京都が支援してきたアーティストやキュレーターによる関連企画「座標」も開催する。
台場・青海・天王洲の各会場で開催される「国際美術展 TOKYO ATLAS」は、12月20日(日)まで。観覧無料(一部有料プログラムあり)。月曜休場、祝日の場合は開場し翌火曜休場。地下駐車場は時間指定予約制。

地下駐車場(青海南ふ頭公園内) 会場

地下駐車場(青海南ふ頭公園内) 会場

青海南ふ頭公園 会場

青海南ふ頭公園 会場

台場公園 会場

台場公園 会場

アイルしながわ 会場

アイルしながわ 会場