1980年代に活躍したアメリカの画家、ジャン=ミシェル・バスキア(1960-1988)を、日本で初めて大規模に紹介する展覧会が開催される事となり、2019年5月27日(月)、都内で記者発表が行われた。
バスキアはニューヨーク生まれの黒人アーティスト。父はハイチ人、母はプエルトリコ出身。1980年のグループ展「タイムズ・スクエア・ショウ」で絵画を初めて展示。1981年にはイタリアで初個展を開催、翌年にはニューヨークで個展を開催し、評価を確立。経済的にも成功を収めた。歌手のマドンナと、一時期同棲していた事もある。
アンディ・ウォーホル、キース・ヘリングらと交流を深め、わずか10年の活動期間に2,000点を超すドローイングと1,000点以上の絵画作品を残したが、薬物中毒のため1988年に27歳で死去している。
あまり知られていないが、日本との関連では、バスキア本人が3度にわたって来日しているだけでなく、作品に「YEN」の文字を取り入れるなど、創作活動においても関係は深い。近年ではZOZO創業者の前澤友作氏が、オークションでバスキア作品を高額で落札した事でも知られている。
今回の展覧会は、日本で初めて本格的にバスキアを紹介するもの。
バスキア研究の世界的権威ディーター・ブッフハート氏がキュレーションし、バスキアと日本との多方面にわたる絆、そして日本の豊かな歴史や文化がその創作に及ぼした知られざる影響を明らかにする。
出展作品は、世界各地から集めた絵画やオブジェ、ドローイング、立体、映像作品などで、当初発表されていた約80点から大幅に増え、約130点。前澤友作氏が2017年に約123億円で落札した作品も出展される。日本側監修は神戸大学教授・美術史家の宮下規久朗氏が務める。
音声ガイドナビゲーターには、女優の吉岡里帆さんが就任。展覧会にはしばしば足を運び、ミュージアムでは「京都文化博物館や、DIC川村記念美術館」が好きという吉岡さんだが、展覧会の音声ガイドを務めるのは初めて。「バスキアは短い生涯だが多くの作品を残し、今でも多くの人に愛されている素敵なアーティスト。作品に触れると、身体中からエネルギーが満ち溢れるよう。丁寧にガイドをしていきたい」と展覧会をPRした。
「バスキア展 メイド・イン・ジャパン」は森アーツセンターギャラリーで2019年9月21日(土)~11月17日(日)に開催。
入館料は、当日券が一般 2,100円、高校・大学生が 1,600円、小・中学生が 1,100円。来場者は全員、吉岡里帆さんによる音声ガイドが楽しめる他、来場した人は会期中に二回目の来場が可能になる(二回目の来場は平日の17時以降のみ)。
それぞれ200円引きの前売り券、早割ペアチケット(2枚で3,000円)、図録付チケット(4,500円)などは、5月28日(火) 10:00~ 販売開始。
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発信:インターネットミュージアム
>「バスキア展 メイド・イン・ジャパン」公式サイト