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レポート
マジック・ランタン 光と影の映像史
東京都写真美術館 | 東京都
プロジェクション・マッピングの先駆け
映像を投影する「プロジェクション」という行為は、映画の発明より遡ることはるか以前に「マジック・ランタン」と呼ばれる映写機で行われていました。その歴史を見直す展覧会が、東京都写真美術館で開催中です。
(左奥から)《ランバドフォール・ブール、ラピエール製》1880年頃 / 《小型マジック・ランタン、ラピエール製》1880-1890年頃 / 《箱付きマジック・ランタン、ラピエール製》20世紀初頭 / 《ランテルヌ・アンぺリアル、ラピエール製》1870-80年頃 / 《ランパスコープ・ブール、ラピエール製》1880年頃 / 《ランパスコープ・ブール、ラピエール製》1880年頃
作者不詳《中国の影絵》19世紀頃
《影絵芝居の箱》制作年代不詳
ティエリー・ラムーシュ《マジック・ランタン3 『オ・ザルム・デピナル』シリーズ》第38号(左から)「愉快な物語と情景―教訓おとぎ話」より 1891年
ピエール・バルブトー《『フロリアン寓話選』ちりめん本1、2巻》 / 《「人智啓発 幻燈図解」初号》竹内宰爾立案、編集兼出版:鶴淵初蔵 明治19年 / 《『小国民』第6年4号 明治27年2月18日》
《箱付きマジック・ランタン》20世紀頃
《パノラマ・スライド》1840-1850年頃
作者不詳《シネマトグラフ・リュミエールのポスター》1895年頃
(左から)《シネマトグラフE.V.L. ラピエール製》1900年頃 / 《シネマトグラフE.V.L.用のスライド》1900年頃 / 《シネマトグラフE.V.L. ラピエール製》1900年頃 / 《トイ・シネマトグラフ・ランタン、エルンスト・プランク製》20世紀頃
映画以前に発明された「マジック・ランタン」は、パブリック・ビューイングの先駆け。同館が所蔵する初期映像史に関する豊富な資料を通じて、映像の歴史を見直していきます。

薄暗い会場にぼんやりと浮かぶ、天使や骸骨の映像は「ファンタスマゴリア」と呼ばれる、マジック・ランタンを用いたホラー・ショーの映像です。

専用のランタン「ファンタスコープ」を使用し、観客に見えない場所から幽霊などを投影させるこのショーは、フランス・パリを中心に19世紀の欧州で爆発的に流行しました。

現存するファンタスコープは、世界に4点のみ。うち1点は東京都写真美術館の所蔵で、このファンタスコープも展示されています。




マジック・ランタンは、二度に渡って日本にもたらされました。江戸時代には「写し絵(関西では「錦影絵」)」、明治期には、政府主導により最新の教育機器として「幻燈(げんとう)」と呼ばれるようになりました。

日本製のマジック・ランタンは「写し絵風呂」と呼ばれます。1、2章で展示されているものと違い、神社仏閣を想起させる装飾が施されています。ぜひ見比べてみてください。

投影の現代性を代表し、アジアン・アート・アワード2018で大賞を受賞した、小金沢健人氏による新作も紹介。「投影」の現代性を問います。

今では当たり前となった、一つの映像をみんなで見る行為。普段、一人で展覧会に行きがちな方は、ぜひ近しい人と足を運んでみてください。鑑賞した後に感想を語り合うと、より面白くなること間違いなしです。

[ 取材・撮影・文:静居絵里菜 / 2018年8月13日 ]

マジック・ランタンマジック・ランタン

東京都写真美術館(編集)

青弓社
¥ 2,592


 
会場
会期
2018年8月14日(火)~10月14日(日)
会期終了
開館時間
10:00~18:00(木・金は20:00まで)
入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日(ただし、9月17日(月・祝)、9月24日(月・振休)、10月1日(月)、10月8日(月・祝)は開館)、9月18日(火)、9月25日(火)、10月9日(火)
住所
東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
電話 03-3280-0099
公式サイト http://topmuseum.jp/
料金
一般 500(400)円 / 学生 400(320)円 / 中高生・65歳以上 250(200)円
※( )は20名以上の団体料金、館の映画鑑賞券ご提示者、各種カード会員割引(公式サイトのご利用案内をご参照ください)
※小学生以下および都内在住・在学の中学生、障害手帳をお持ちの方とその介護者は無料
※第3水曜日は65歳以上無料
※館年間パスポートご提示者無料(同伴の方1名様まで無料
※8月16日(木)~8月31日(金)の木・金 18:00-21:00は学生・中高生無料、一般・65歳以上は団体料金(各種割引の併用はできません。)
※10月1日(月・都民の日)は入場無料
展覧会詳細 マジック・ランタン 光と影の映像史 詳細情報
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