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レポート
マルセル・デュシャンと日本美術
東京国立博物館 | 東京都
20世紀美術の革命家
現代美術の父、マルセル・デュシャン(1887-1968)。伝統的な西洋芸術の価値観を大きく揺るがし、20世紀の美術に衝撃的な影響を与えました。フィラデルフィア美術館蔵のデュシャン作品を紹介するとともに、デュシャンと日本美術を比較する挑戦的な展覧会が、東京国立博物館で開催中です。
会場風景:(左から)マルセル・デュシャン《ブランヴィルの庭と礼拝堂》1902年 Philadelphia Museum of Art: Bequest of Frank Brookes Hubachek, Jr., 2011 / マルセル・デュシャン《ブランヴィルの教会》1902年 Philadelphia Museum of Art: The Louise and Walter Arensberg Collection, 1950
会場風景:(左から)マルセル・デュシャン《ソナタ》1911年 Philadelphia Museum of Art: The Louise and Walter Arensberg Collection, 1950 / マルセル・デュシャン《ぼろぼろにちぎれたイヴォンヌとマグドレーヌ》1911年 Philadelphia Museum of Art: The Louise and Walter Arensberg Collection, 1950
会場風景:(左手前)マルセル・デュシャン《瓶乾燥器》1961年(レプリカ/オリジナル1914年) Philadelphia Museum of Art: Gift of Jacqueline, Paul, and Peter Matisse in memory of their mother, Alexina Duchamp, 1998 / (右奥)マルセル・デュシャン《泉》1950年(レプリカ/オリジナル1917年) Philadelphia Museum of Art: 125th Anniversary Acquisition.Gift (by exchange) of Mrs. Herbert Cameron Morris, 1998
会場風景:(左)マルセル・デュシャン《第3回フランス・チェス選手権(ニース、1925年9月2日-11日)》1925年 Philadelphia Museum of Art: Purchased with funds contributed in memory of Robert Saligman, 1988 / (右上)マルセル・デュシャン《赤と黒のルーク(壁掛けチェス盤用の二つのチェス駒の模型)》1930年頃 Philadelphia Museum of Art: Purchased with the Katharine Levin Farrell Fund, 1987 / (右下)マルセル・デュシャン《赤のナイト(壁に掛けるチェス盤用のチェス駒の模型)》1930年頃 Philadelphia Museum of Art: Purchased with the Katharine Levin Farrell Fund, 1987
会場風景:マルセル・デュシャン《マルセル・デュシャンあるいはローズ・セラヴィの、または、による(トランクの中の箱)》1935-41年、1963-65年(中身)、シリーズF、 1966年版 Philadelphia Museum of Art: Gift of Anne d’Harnoncourt, 1994
会場風景:(左から)マルセル・デュシャン《1913年開催の有名な国際展「アーモリー・ショー」50周年記念》1963年 Philadelphia Museum of Art: Gift of Jacqueline, Paul, and Peter Matisse in memory of their mother, Alexina Duchamp, 1998 / マルセル・デュシャン《「マルセル・デュシャンあるいはローズ・セラヴィによる、または、の」展のための「ポスターの中のポスター」》1963年 Philadelphia Museum of Art: Gift of Jacqueline, Paul, and Peter Matisse in memory of their mother, Alexina Duchamp, 1998
(手前)伝千利休作《竹一重切花入 銘 園城寺》安土桃山時代・天正18年(1590) 東京国立博物館
(左から)橋本雅邦筆《寿老》明治時代・19世紀 東京国立博物館 / 伝雪舟等楊筆《梅下寿老図》室町時代・15世紀 東京国立博物館

「トーハクでデュシャン?」と驚いた方も多いかもしれません。まぎれもなく、会場は東京国立博物館・平成館(特別展示室 第1室・第2室)です。


開催の経緯は、東京国立博物館とフィラデルフィア美術館(米国)との交流から。東博は過去に何度か展覧会の開催に協力しており、その「お返し」として、フィラデルフィア美術館が企画し、アジア巡回するデュシャン展が開催される事になりました。


展覧会は2部構成で、第1部は「デュシャン 人と作品」。こちらがフィラデルフィア美術館による企画で、同館が所蔵するデュシャンの油彩画、レディメイド、関連資料および写真など計150余点を展示。デュシャンの活動を時系列でたどっていきます。


《階段を降りる裸体 No.2》は、画家としてのデュシャンの作品。キュビスムを独自に解釈し、ニューヨークのアーモリー・ショーで大きな反響を呼びました。デュシャンは後半生には絵を描いていないので、画家としての作品はこれが最も有名です。


デュシャンの代表的な作品が、既成の物品を用いた「レディメイド」。本来の用途から切り離し、芸術作品として意味づけたものです。「作る」という行為を否定し、美術の流れを大きく揺さぶりました。フィラデルフィア美術館が所有する6点のうち、今回は《自転車の車輪》《瓶乾燥器》《泉》が出品されています。



第2部「デュシャンの向こうに日本がみえる。」は、日本展オリジナルの企画。「デュシャンの試みは、日本美術の中にもあるのでは?」という発想に基づき、新たな見方で日本の美の楽しみ方を提案していきます。


西洋的な価値観とは異なった部分が散見される、日本の美。竹を花入れに用いた千利休、模倣を繰り返した狩野派は、「唯一性の否定」という観点ではデュシャンに通じます。時間の経緯を同じ画面に描いた《階段を降りる裸体 No.2》は、絵巻物の「異時同図法」と類似しています。


企画としては第1部のデュシャン作品がメインですが、実は後半の日本美術も、国宝2件・重要文化財8件の豪華版です。


いつもの平成館は第1室~第4室でひとつの展覧会ですが、今回は本展と「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」の2本立てです。入場券も別ですので、ご注意ください(共通券も販売中です)。


[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2018年10月1日 ]



料金一般当日:1,200円
 → チケットのお求めはお出かけ前にicon

会場
東京国立博物館 平成館 特別第1・2室
会期
2018年10月2日(火)~12月9日(日)
会期終了
開館時間
9:30~18:00
※総合文化展は17:00まで
※時期により変動あり
いずれも入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日(ただし10月8日(月・祝)は開館)、10月9日(火)
住所
東京都台東区上野公園13-9
電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
03-5777-8600(ハローダイヤル)
公式サイト http://duchamp2018.jp/
料金
一般 1,200(1,000)円/大学生 900(600)円/高校生 700(400)円/中学生以下 無料

※( )内は20名以上の団体料金
※障がい者手帳をお持ちの方とその介助者一名は無料

【前売券料金】
一般 900円/大学生 700円/高校生 500円
展覧会詳細 マルセル・デュシャンと日本美術 詳細情報
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