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レポート
塩田千春展:魂がふるえる
森美術館 | 東京都
圧巻の空間インスタレーション
ベルリンを拠点に、世界各国で積極的に活動している塩田千春(1972-)。近年は空間に糸を張り巡らせたダイナミックなインスタレーションで注目を集めています。初期作品から最新作まで、その活動を網羅的に紹介する過去最大規模の個展が、森美術館で開催中です。
塩田千春《手の中に》2017年
塩田千春《不確かな旅》2016/2019年
塩田千春《絵になること》1994年
塩田千春《ウォール》2010年
塩田千春《外在化された身体》2019年
塩田千春《時空の反射》2018年
塩田千春《内と外》2009/2019年
塩田千春《集積―目的地を求めて》2014/2019年

塩田千春は大阪生まれ。京都精華大学では絵画を学びましたが、オーストラリアからドイツに留学する中で、パフォーマンスやインスタレーションなど、多彩な表現を手掛けるようになりました。


展覧会で作品を発表する事が大好き、という塩田。これまでに300本の展覧会に参加しています。個性的な活動が日本で知られるようになったのは、2001年の横浜トリエンナーレから。「DOMANI・明日展 2013」での展示は、この項でもご紹介しました。


本展は、その活動の集大成といえる展覧会です。1990年代の作品から、近況を踏まえてかたちになった最新作まで、過去25年分の作品が並びます。



作品展示は、美術館に至るエスカレーターの吹抜け空間から始まります。多数の白い舟が吊り下げられた《どこへ向かって》。舟は塩田さんの作品にしばしば登場するモチーフです。


会場に入って冒頭は《手の中に》。子どもの手で、抽象的なモチーフを守っているような作品。手の造形は、塩田の娘さんの手から型取りしたそうです。


続く空間が、最初の見せ場といえる《不確かな旅》です。白い展示室全体が、フレームの舟から広がる真っ赤な糸で埋め尽くされます。2015年のベネチア・ビエンナーレ日本館での展示より、抽象化されました。


続いて、初期の絵画作品や、自らの身体を使った挑戦的なパフォーマンスなど。2001年の横浜トリエンナーレで注目を集めた、巨大なドレスの作品《皮膚からの記憶》も、写真パネルで紹介されています。


《外在化された身体》は、本展に向けた新作です。自らの腕や足を型取りした身体の部位と、血液や内臓や思わせる赤い皮が吊るされます。実は塩田は、個展が始まる前に、以前患っていた癌が再発。現実のものとして死を強く意識するようになったと言います。


奥に進むと、第2の見せ場である《静けさの中で》。焼け焦げたグランドピアノと観客用の椅子が、こちらは黒い糸で埋め尽くされます。幼少期に隣家が火事になった経験から着想。音が出なくなったピアノから、無数の音が観客に届いています。


《時空の反射》も、黒い糸を用いた作品。黒い糸で覆われた立方体の空間に、二着のドレスが浮かびます。空間は鏡で仕切られているので、見えるのは同じドレスの実像と虚像。ただ、鏡の裏にはもう一着のドレスがあり、虚と実が交錯します。ドレスも塩田の作品にしばしば登場するモチーフです。


美術に詳しくない人でも、圧巻の空間インスタレーションには納得してしまう事、間違いなし。美術に詳しい方はさらに必見。いかにも現代の美術展といった趣なので、将来、この展覧会を見ていないと話に入れなくなります。一部をのぞいて写真撮影も可能です。


[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2019年6月19日 ]


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ぴあ(編)

ぴあ
¥ 994

料金一般当日:1,800円
 → チケットのお求めはお出かけ前にicon

会場
会期
2019年6月20日(木)~10月27日(日)
会期終了
開館時間
月・水~日曜日10:00~22:00
火曜日 10:00~17:00
(いずれも最終入館時間は閉館の30分前まで)
*展覧会により変更する場合がございます。
*最新情報は、美術館のウェブサイトをご確認ください。
休館日
会期中無休
住所
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
03-5777-8600(ハローダイヤル)
公式サイト https://www.mori.art.museum/
料金
一般 1,800円 / 学生(高校・大学生)1,200円 / 子供(4歳~中学生)600円 / シニア(65歳以上)1,500円

【前売りチケット】
一般 1,500円
販売期間:~2019年10月27日(日)
販売場所:チケットぴあ(Pコード:769-685)
展覧会詳細 塩田千春展:魂がふるえる 詳細情報
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