世界的なゲームソフトメーカーとして知られるカプコンの創造の歩みをたどる展覧会「大カプコン展 ―世界を魅了するゲームクリエイション」が、CREATIVE MUSEUM TOKYO(東京・京橋)で開催中です。
1983年の創業以来、数々のヒット作を世に送り出してきたカプコン。本展では、企画書や原画、ポスター、パッケージといった貴重な資料に加え、体験型展示を通して、ゲーム制作の舞台裏と日本のゲーム文化の進化を紹介しています。

CREATIVE MUSEUM TOKYO(東京・京橋)「大カプコン展 ―世界を魅了するゲームクリエイション」会場入口
時代やゲーム機の変化に応じて多彩なジャンルの作品を生み出してきたカプコン。『モンスターハンター』シリーズや『バイオハザード』シリーズ、『ストリートファイター』シリーズなど、世界的な人気を誇るタイトルの歴史を振り返ります。
会場では、主要タイトルに登場するキャラクターのイラストや設定画などの開発資料を展示。さらに、歴代タイトルのパッケージ原画や、発売当時に使用された宣伝ポスターの実物も並び、制作現場の息遣いが伝わってきます。

ROUND 1「カプコン ゲームクロニクル」 ポスター / メインアート

ROUND 1「カプコン ゲームクロニクル」 キャラクター
初期のゲーム制作を支えたドット絵は、限られた制約の中で生まれた創意工夫の結晶です。現在のデジタル制作とは異なる、黎明期ならではのグラフィック表現や制作手法を紹介しています。
体験コーナー「カプコンピクセルラボ」では、タブレット端末を使ってドット絵制作に挑戦できます。知識や経験がなくても、歴代キャラクターのドット絵を打つ楽しさを味わえます。

ROUND 2「テクノロジーとアイデアの進化」 ゲームでは半透明が難しい

ROUND 2「テクノロジーとアイデアの進化」 カプコンピクセルラボ
3DCG制作における緻密な作り込みや制作工程は、プロジェクションマッピングで紹介されています。「モンスターハンター 超立体図鑑」では、フィールド模型にAR(拡張現実)を組み合わせ、自然環境とモンスター表現の関係性を立体的に体感できます。
クリエイターがどのように世界観を構築し、説得力のある表現へと昇華させてきたのか。その創造力の一端に触れられる展示です。

ROUND 3「ファンタジーとリアリティ」 春麗(プロジェクションマッピング)

ROUND 3「ファンタジーとリアリティ」 モンスターハンター超立体図鑑
BONUS STAGEとして用意されているのが「モーションキャプチャーミラー」です。ゲーム開発に欠かせないモーションキャプチャー技術を、特別なスーツや機材を使わずに疑似体験できます。
誰もが気軽にモーションアクターの視点を味わえるこの展示は、キャラクターに命を吹き込む技術への理解を深めてくれます。

BONUS STAGE モーションキャプチャーミラー
ジャンルやゲーム性が異なっても、作品の随所に感じられる“カプコンらしさ”。FINAL ROUNDでは、その源泉となる思想や姿勢を、クリエイターへのインタビューや企画書から読み解きます。
これまでほとんど公開されてこなかった、約40年前の創業期タイトルに関する貴重な資料からは、試行錯誤を重ねながらゲームづくりに向き合ってきた当時の姿勢がうかがえます。

FINAL ROUND 「受け継がれるカプコンらしさ」 開発者インタビュー
ヒット作の裏側にある試行錯誤と情熱を通して、カプコンが世界を魅了し続ける理由を実感できる展覧会。ゲームファンはもちろん、ものづくりに関心のある人にとっても、発見に満ちた体験を楽しめます。
展示作品はすべて ©CAPCOM
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2025年12月19日 ]