今年もARTISTS' FAIR KYOTO 2026 (略称:AFK2026)が始まりました。
メイン会場は京都国立博物館明治古都館、そしてAFK Resonance Exhibition会場は、臨済宗大本山東福寺です。京都の歴史ある文化的景観を象徴する2つの会場はこれから世界へ羽ばたこうとするアーティストの作品を幅広く受け入れ、その空間は見事に彩られていました。

マイナビ ART AWARDの授賞式にて

今年メイン会場 京都国立博物館明治古都館

2つの涅槃で悟りをひらく? ヤノベケンジ『宇宙猫涅槃像SHIP CAT(Nirvana)』は中にも入れます Yotta『花子Hanako』は時々しゃべります
明治古都館ではマイナビ ART AWARDの受賞者(最優秀賞1名、優秀賞4名)を含む40組の若手アーティストが空間を創意工夫し、作品を出品しています。AFK2026はアーティスト主催型ですので、アーティスト自身が企画・出品・販売を行います。各セクションに作者自身がいらっしゃいますので直接質問や感想を伝えることができ、より深い理解を得られます。
重要文化財指定の片山東熊設計による洋風建築は内部にも美しい装飾が随所にみられ、天井も高く優美です。その空間をうまく使いながらの展示作品群はバラエティ豊かなセクションを創り上げて新鮮な印象です。

メイン会場展示風景

優秀賞受賞者 リベッカ・ドローレンさんの作品は女性の強さがテーマ

最優秀賞受賞者の中西凛さんの作品はホワイトチョコやカカオバターを使った食べる彫刻がテーマ
明治古都館北側の茶室「堪庵」ではAFK2018,2019への出品経験を持ち、現在活躍中のアーティスト品川亮さんの個展「ひとの多い方へ」が開催されています。旅をテーマに取り組まれたそうで、多くの作品が見る人を誘います。数寄屋造りの茶室は庭に面して明るく光も取り入れられていて心地よい風が吹き抜けます。

茶室堪庵は品川亮さんの個展会場 こだわりの多いオブジェが散りばめられています 舟で旅に出て風を感じて欲しいそうです
一方歴史ある東福寺では現在、国内外で活躍中の現代アーティストがアドバイザリーボードとして個性あふれる作品を出展していて、アートファン垂涎の舞台となっています。方丈だけでなく大書院や通天橋周辺など境内を広く使っていて、桜や紅葉の名所として見るいつもの東福寺とは異なります。今伝えたいことを作品に託したアーティスト達の思いを五感で感じ取っていただきたいと思います。

大書院では本岡景太さんの個展開催 雑誌のアート作品

息をしているかのような光の反射が美しい 大巻伸嗣さんのインスタレーションは存在感抜群

竹林を舞台にした黒川岳さんの『竹鳴林』 風にしなる竹の葉音や鳥の声、切り株の香りに時の流れを感じる

リュ・ジェユンさんは『こころの風景』を表現するのにここが一番よかったとのこと 背景は通天橋
今年はコンセプトに共感した企業による展覧会やトークプログラム、ジュニア向けのワークショップなども開催され、街ぐるみで盛り上げています。若手アーティストにとっての創作活動はまだまだ困難なことも多いといわれます。
作品の価値が正しく周知されることによって創作意欲も沸くのではないでしょうか。歴史と文化が常にアップデートされている京都で、多くのアーティストが誕生活躍し、世界へと羽ばたくことを応援するこのイベントに皆様も是非足を運んでみてください。
現代アートはちょっと苦手な私でも、いつもと違う博物館や寺院という舞台を見て、とても楽しめました。短期間の開催となりますので見逃さないよう迅速な計画でご来場をお願いします。
[ 取材・撮影・文:ひろりん / 2026年2月20日 ]