1996年に第1作が発売され、世界的な人気を誇るサバイバルホラーゲーム「バイオハザード」。極限状況からの生還を目指すゲームとして、30年にわたり数々の作品が生み出されてきました。
東京・渋谷のBEAMギャラリーで開催される「THE WORLD OF BIOHAZARD 30周年展」は、シリーズの歴史を振り返りながら、その世界観を体感できる展覧会。オリジナル映像や立体造形、登場人物の設定や制作背景などを通して、作品の魅力に迫ります。

BEAMギャラリー「THE WORLD OF BIOHAZARD 30周年展」会場入口
FILE1「恐怖の系譜」では、シリーズで起きた数々の事件を振り返ります。洋館で始まった恐怖は、ラクーンシティを経て世界へと拡大。歴代作品の印象的なシーンとともに、30年間にわたる恐怖と感染の歴史をたどります。
続くFILE2「THE WORLD OF BIOHAZARD シアター」では、さまざまな事件を時系列で紹介。歴代作品の映像が大画面に映し出され、ゲームの世界へと引き込まれます。

「恐怖の系譜」展示風景
FILE3「恐怖のエビデンス」は、シリーズの重要な要素である「ウィルス」「寄生生物」「特異菌」をテーマにしたエリアです。
「始まりのウィルス」では、アンブレラ社が開発した「t-ウィルス」をはじめ、感染によって変貌したクリーチャーたちを紹介。「寄生生物との対峙」では、プラーガに関連した展示とともに、黒幕として暗躍したアルバート・ウェスカーの等身大立体造形が初公開されます。

「恐怖のエビデンス」展示風景

「恐怖のエビデンス」展示風景
本展の大きな見どころが、FILE3の「特異菌と幻覚」に登場するオルチーナ・ドミトレスクの立体造形です。「バイオハザード ヴィレッジ」に登場する、恐ろしくも妖艶な女性キャラクター。マザー・ミランダに仕える四貴族の一人です。
その長身は約290センチ。本展のために制作された立体造形では、巨大なドミトレスクが座る姿を再現しています。見上げるほどの大きさと圧倒的な存在感は、会場で確かめたいところです。

オルチーナ・ドミトレスクの立体造形
FILE4「対峙する者たちの記憶」では、恐ろしいクリーチャーや敵対者たちに立ち向かってきた主人公に注目。初登場から最新作まで、数々の危機を生き抜いてきたキャラクターたちの歩みを紹介します。
注目は、レオン・S・ケネディの等身大立体造形。ラクーン事件をはじめ、幾多の危機を乗り越えてきた人気キャラクターが、本展のために立体化されました。

「対峙する者たちの記憶」展示風景
最新作『バイオハザード レクイエム』の主人公、グレース・アッシュクロフトの等身大立像も登場。懐中電灯と拳銃を手に周囲を警戒するグレースの背後には、扉から伸びる不気味な巨大な手が。今にも襲いかかりそうな緊迫した場面が再現され、シリーズならではの恐怖を間近に感じられます。

「対峙する者たちの記憶」展示風景
FILE5「バイオハザード レクイエム」では、アメリカ各地で発生する連続変死事件の容疑者、ヴィクター・ギデオンが身につけていたヘッドギアを初公開。シリーズの新たな展開にも触れられます。

「バイオハザード レクイエム」展示風景
最後のFILE6「アンブレラ検疫所」は、来場者自身が検査を受ける体験型のコーナー。会場内のウイルス培養装置からウイルスが漏洩し、来場者にも感染の可能性が生じたという設定です。
検査では来場者の顔を撮影し、画像生成AIを使って感染の可能性を表現。自分自身が「バイオハザード」の世界に入り込んだような体験を楽しめます。
歴代作品の物語から、迫力ある立体造形、映像による演出、来場者参加型の体験まで。30年間にわたって築き上げられた「バイオハザード」の世界を、さまざまな角度から紹介する本展。
ゲームのなかで体験してきた恐怖を、現実の空間で味わえる展覧会です。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2026年10月29日 ]