読者
    レポート
    大塚国際美術館

    大塚国際美術館

    撮影・文 [エリアレポーター]胤森由梨 / 2017年11月4日
    世界中の名画を陶板で原寸大に再現!誰もがお気に入りを見つけられる?
    美術マニア必見の大塚国際美術館(徳島県)に行ってきました!

    大塚製薬で有名な大塚グループが創立75周年記念事業として設立した、世界で類を見ない陶板名画美術館が徳島県鳴門市にあるのをご存知ですか?

    大塚国際美術館には古代壁画から現代アートまで約1000点もの西洋名画が陶板で原寸大に再現され展示されています。

    説明よりも見るが易し、ということで早速、大塚国際美術館をご紹介しましょう。
    美術館に入って左手進んだところにあるのは、なんと「フェルメールの部屋」。



    左から、ヤン・フェルメール《手紙を読む女》(1663年頃、アムステルダム国立美術館)、ヤン・フェルメール《牛乳を注ぐ女》(1660年頃、アムステルダム国立美術館)。

    大塚国際美術館には上記の作品に加え、計5点ものフェルメールの作品が展示されています。

    フェルメールは現存する作品が30数点と大変少ないことで有名ですが、そのうちの5点がひとつの部屋に集結していて一堂に鑑賞できるのは嬉しいですね。



    こちらは、サンドロ・ボッティチェッリ《ヴィーナスの誕生》(1485年頃、ウフィツィ美術館蔵)。

    ルネサンス期といえば、かつて社会的に低い立場とされてきた芸術家たちが権力者たちに好まれ、エリートとして認識され始めた時代です。

    ボッティチェッリはその時代の寵児と言っても過言ではないほど、有力者にその腕を認められた一人です。

    この作品に描かれているのは、天空の神ウラノスの生殖器が切り落とされて海に落ち、そこから出た泡から誕生したヴィーナスが、左に描かれた西風のゼフュロスに吹かれて浜辺へ到着するシーンです。



    こちらは、右からピーテル・ブリューゲル(父)《雪中の狩人》(1565年、ウィーン美術史美術館蔵)、ピーテル・ブリューゲル(父)《バベルの塔》(1563年、ウィーン美術史美術館蔵)。

    大塚国際美術館にはブリューゲル(父)の作品が6点展示されています。

    2017年、ボイマンス美術館所蔵の《バベルの塔》が来日し、話題となりましたが、大塚国際美術館ではもうひとつの《バベルの塔》を並ぶことなくじっくり見ることができます。



    こちらは、ウジェーヌ・ドラクロワ《民衆を導く自由の女神》(1830年、ルーヴル美術館蔵)。

    この作品は、1830年7月に起こった7月革命を主題に描かれた作品です。
    ドラクロワは、この事件が起こった際に実際にパリで市街戦を目撃し、興奮冷めやらぬまま、その3ヶ月後の10月上旬には作品の制作に取りかかっています。これは実の兄に当てた書簡から明らかになっています。

    最後に展示室風景をご紹介します。



    こちらはクリムトとシーレの作品を紹介するコーナーです。
    ちなみに、ウィーンの美術史美術館でも、クリムトとシーレの作品は隣接して展示されていました。



    展示室には「誰もが見たことがある」作品からややマイナーな作品まで、多種多様です。
    大塚国際美術館で新たなお気に入りの画家を見つけてみませんか?

    会場大塚国際美術館
    休館日月曜日(祝日の場合は翌日) 1月は正月明けに連続休あり、その他特別休館あり、8月無休
    開館時間9時30分~17時(入館券の販売は16時まで)
    所在地徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1 (鳴門公園内)
    088-687-3737
    HP : http://www.o-museum.or.jp
    料金一般 3,240円、大学生2,160円 、小・中・高生540円
    エリアレポーターのご紹介
    胤森由梨 胤森由梨
    美術が大好きなアートライターです。美術鑑賞に関わる仕事を広げていきたいと思っています。現在、instagram「tanemo0417」「artgram1001」でもアート情報を発信中です! ブログ「たねもーのアート録」http://tanemo-art.com/

    エリアレポーター募集中!
    あなたの目線でミュージアムや展覧会をレポートしてみませんか?
    エリアレポーター募集中!
    あなたの目線でミュージアムや展覧会をレポートしてみませんか?
    おすすめレポート
    学芸員募集
    北海道標津町文化財担当職員募集 [標津町ポー川史跡自然公園]
    北海道
    新居浜市美術館 学芸員募集中 [あかがねミュージアム(新居浜市美術館および新居浜市総合文化施設)]
    愛媛県
    京都市埋蔵文化財研究所 技術職員(調査員)募集 [京都市埋蔵文化財研究所事務所ほか]
    京都府
    【美術品の展示・会場設営】美術品オークション会社・アルバイトスタッフ募集!未経験OK【(株)毎日オークション】 [東京都江東区有明3-5-7 TOC有明ウエストタワー5階]
    東京都
    瑞穂町郷土資料館 けやき館 学芸員募集 [瑞穂町郷土資料館 けやき館]
    東京都
    展覧会ランキング
    1
    東京都美術館 | 東京都
    ミロ展
    開催中[あと19日]
    2025年3月1日(土)〜7月6日(日)
    2
    三菱一号館美術館 | 東京都
    ルノワール×セザンヌ ―モダンを拓いた2人の巨匠
    開催中[あと82日]
    2025年5月29日(木)〜9月7日(日)
    3
    東京国立博物館 | 東京都
    イマーシブシアター 新ジャポニズム ~縄文から浮世絵 そしてアニメへ~
    開催中[あと47日]
    2025年3月25日(火)〜8月3日(日)
    4
    TOKYO NODE | 東京都
    デザインあ展 neo
    開催中[あと98日]
    2025年4月18日(金)〜9月23日(火)
    5
    CREATIVE MUSEUM TOKYO | 東京都
    HOKUSAI - ぜんぶ、北斎のしわざでした。展
    開催まであと88日
    2025年9月13日(土)〜11月30日(日)