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レポート
クリーブランド美術館展 ― 名画でたどる日本の美
東京国立博物館 | 東京都
全米屈指の日本美術コレクションが里帰り
全米屈指の日本美術コレクションを誇るクリーブランド美術館から、選りすぐりの日本絵画が来日。人体表現、花鳥画、山水画、物語絵画の4テーマでご紹介します。
(左)《雷神図屏風》「伊年」印
(右)《地獄太夫図》河鍋暁斎筆
(左から)《大空武左衛門像》渡辺崋山筆 / 《待人図》田村水鷗筆
(左から)《二河白道図》 / 《仁王経曼荼羅 》
(右手前)《琴棋書画図屛風》
《松に椿・竹に朝顔図屛風》伝海北友松筆
(左手前)《トラとバッファローの戦い》アンリ・ルソー
会場
アメリカ・オハイオ州に1913年に創立されたクリーブランド美術館。中世ヨーロッパ美術、印象派絵画など約4万5,000点をコレクションする、全米でも有数の規模を誇る総合美術館です。

日本美術のコレクションは、約1,950件。当時の館長である故シャーマン・E・リー氏はGHQの民間情報教育局美術記念物課の美術顧問官を勤めており、経験を通じた審美眼で優れた日本美術を蒐集していったのです。

本展では平安時代から明治までの日本画を中心に、中国絵画や西洋絵画も含めて51件が紹介されています。


会場入口から

まず会場の入口で展示されているのは、展覧会メインビジュアルでもある《雷神図屏風》。俵屋宗達をはじめ琳派の絵師による名作で知られる風神雷神図ですが、この作品の作者は分かっていません。

ざんばら髪にギョロリとした目、歯を剥き出しにして見得を切っていますが、どことなくユーモラス。現存しているのは一隻ですが、あるいはもう片方に風神が描かれていたのかもしれません。


《雷神図屏風》「伊年」印

魅力的な美人は、河鍋暁斎による《地獄太夫図》。地獄太夫は室町時代の遊女で、山賊に捕まって遊女に売られ、地獄を描いた着物を愛用しました。地獄太夫は多くの絵師が好んだ題材で、似た構図の暁斎の別作品は、昨年末クリスティーズで約9000万円で落札されています。

暁斎のこの作品も、色鮮やかな着物が特徴的。背景のモノトーンの屏風絵との差で、妖艶な匂いが際立ちます。


《地獄太夫図》河鍋暁斎筆

奥に進むと大きな屏風絵も。《龍虎図屏風》は室町時代に活躍した僧侶画家・雪村周継の作です。

描かれた龍と虎は、どちらもかなり個性的な面構え。「画道は仙術だ」と語った雪村ならでは、自由闊達な作品です。


《龍虎図屏風》雪村周継筆

光の影響を受けやすい作品のため、クリーブランド美術館でも常設展示が難しい貴重な作品がはるばる来日。クリーブランド美術館の豊かな収蔵品の一端を紹介するため、展覧会にはモリゾ、モネ、ピカソ、ルソーの作品も特別出品中です。お見逃しなく。

なお本展は7月8日~8月31日、九州国立博物館に巡回します。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2014年1月14日 ]

日本美術史ハンドブック

辻 惟雄 (編集), 泉 武夫 (編集)

新書館
¥ 2,100

料金一般当日:1,000円
 → チケットのお求めはお出かけ前にicon

 
会場
会期
2014年1月15日(水)~2月23日(日)
会期終了
開館時間
9:30~18:00
※総合文化展は17:00まで
※時期により変動あり
いずれも入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日休館
住所
東京都台東区上野公園13-9
電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
03-5777-8600(ハローダイヤル)
公式サイト http://www.nichibisai.jp/
料金
「クリーブランド美術館展」「人間国宝展」共通観覧料金
一般 1,600(1,400)円/大学生 1,400(1,200)円/高校生 1,000(800)円
※()内は20名以上の団体および前売り料金
※中学生以下無料。障がい者とその介護者1名は無料。(入館の際に障がい者手帳などを提示)

「クリーブランド美術館展」単独観覧料金
一般 1,000(800)円/大学生 800(600)円/高校生 600(400)円
※( )内は20名以上の団体料金
※単独鑑賞券は前売り販売がありません
展覧会詳細 クリーブランド美術館展 ― 名画でたどる日本の美 詳細情報
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