茨城県陶芸美術館「幻の横浜焼・東京焼」

    文 [エリアレポーター]S.E. / 2020年5月9日

    陶芸のまち、笠間市

    コロナで美術館の休館が続いていますが、幸い、ひとあし早く緊急事態宣言が解除された、我が茨城県。インターネットで探したところ、早くも再開した美術館を発見。さっそく行ってきました。

    焼きもので知られる笠間市にある茨城県陶芸美術館。水戸芸術館には何度も行った事がありますが、ここは初めて。今回は車で出かけました。

    美術館は広大な「笠間芸術の森公園」の中にあります。南駐車場から階段をのぼると、広々とした芝生が。お弁当を持ってきても良さそうですが、あいにくの曇り空がちょっと残念です。


    芝生が綺麗です

    茨城県立笠間陶芸大学校を左手に見て少し歩くと、陶芸美術館。ホームページによると、平成12年の開館です。


    建物正面。奥に広い構造です

    コロナ禍という事もあって、入口にはお願い事項が。マスク着用などは、これからもスタンダードになるのでしょうか。券売所もビニールのカーテンがかかっていました。


    アルコール消毒は当たり前

    地下に進んで、お目当ての企画展は「幻の横浜焼・東京焼」。立体的な作品に「さあ、盛り上がって参りました。」のキャッチコピーが目立ちます。残念ながら館内は撮影禁止でした。


    企画展示室の前。吹き抜けです

    さあ、盛りが上がって参りました。

    展覧会は、明治時代に海外の人を魅了した輸出向け陶磁器を紹介するもの。宮川香山が横浜で活躍したのは知っていましたが、東京に政府が作った窯があったのは知りませんでした。

    華やかな作品もですが、ブームの終焉と、生き延びた日本陶器(現在のノリタケ)の解説が興味深かったです。


    宮川香山「高取釉高浮彫蟹花瓶」1916年 田邊哲人コレクション (神奈川県立歴史博物館寄託)

    高坂藤右衛門 色絵魚貝文茶器セット(ポット、碗・皿) 田邊哲人コレクション

    常設展は、1階の第1展示室が「近現代日本陶芸の展開」。新収蔵品展もやっていました。庭に出ると、板谷波山の住宅・工房の再現もありました。映画のセットを移設したとの事。


    第1展示室

    板谷波山の住宅・工房の再現

    2階には歴史コーナー。笠間焼は信楽焼がルーツだという事を知りました。奥の第2展示室でも、新収蔵品展が開催中。奈良美智さんの茶碗も新収蔵したようです。


    いかにも、奈良美智さんです

    公園も一緒に満喫!

    外に出て、公園を散策。「陶の杜」は、陶の道をたよりに進んで行くと、各所に陶芸作品が。そこそこ距離があるのとアップダウンもあるので、コロナで監禁状態だった身体にいい運動になりました。


    陶の杜

    途中で小雨が降りだしてしまったので、今回はここまで。お天気が良い時に、もう一度訪問したいと思いました。


    会場茨城県陶芸美術館
    開催期間2020年4月18日(土)~6月28日(日)
    休館日毎週月曜日
    開館時間9:30~17:00
    所在地茨城県笠間市笠間2345(笠間芸術の森公園内)
    0296-70-0011
    HP : http://www.tougei.museum.ibk.ed.jp/exhibition/kamiwaza/index.html
    料金一般 730円、高齢者 360円、高大生 520円、小中生 260円
    展覧会詳細へ 「幻の横浜焼・東京焼」詳細情報
    エリアレポーターのご紹介
    S.E. S.E.
    休日は時間ができると、ミュージアムをまわるのがいつのまにか習慣になりました。都会でも地方でも、気の向くままに足を伸ばしたいと思っています。

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