ミュージアム利用動向2025
報道発表:日本最大級のミュージアム情報サイト「アイエム」、2025年のミュージアム利用動向を発表 ~物価高で見えた、ミュージアムファンの「脱・遠征、近場を重視」という潮流 ― ファン層別の⾏動を分析~(Digital PR Platform)

調査概要
調査期間:2025/11/25~2025/12/8
調査対象:アイエム会員
有効回答数:1115名
調査方法:インターネット調査
あなたの年齢は?

- 10歳未満 0
- 10代 3
- 20代 104
- 30代 71
- 40代 180
- 50代 362
- 60代 335
- 70代 98
- 80歳以上 2
あなたの性別は?

- 男性 569
- 女性 535
- 回答しない 11
あなたの職業は?

- 高校生以下の学生 0
- 大学生・大学院生・専門学校生 46
- 会社員・公務員 465
- 専業主婦(夫) 128
- 自営業・自由業 109
- パート・アルバイト・派遣 199
- 無職 127
- その他 41
あなたのお住まいは?

- 北海道 10
- 青森県 3
- 岩手県 5
- 宮城県 7
- 秋田県 1
- 山形県 3
- 福島県 10
- 茨城県 19
- 栃木県 5
- 群馬県 10
- 埼玉県 69
- 千葉県 76
- 東京都 333
- 神奈川県 162
- 新潟県 8
- 富山県 8
- 石川県 4
- 福井県 1
- 山梨県 4
- 長野県 6
- 岐阜県 14
- 静岡県 15
- 愛知県 64
- 三重県 12
- 滋賀県 8
- 京都府 37
- 大阪府 90
- 兵庫県 50
- 奈良県 19
- 和歌山県 1
- 鳥取県 1
- 島根県 2
- 岡山県 9
- 広島県 9
- 山口県 5
- 徳島県 0
- 香川県 5
- 愛媛県 5
- 高知県 1
- 福岡県 10
- 佐賀県 0
- 長崎県 3
- 熊本県 3
- 大分県 0
- 宮崎県 2
- 鹿児島県 3
- 沖縄県 2
- その他 3
あなたが好きなミュージアム(美術館・博物館など)のジャンルは?(複数回答)

- 総合 442
- 郷土 324
- 美術 1,055
- 歴史 611
- 自然史 345
- 理工 192
- 動物園・水族館・植物園 565
あなたがミュージアムに行く頻度はどのくらいですか?

- 週1回程度 146
- 月1回程度 460
- 2・3ヶ月に1回程度 374
- 半年に1回程度 117
- 年1回程度 18
ミュージアムには何人で行く事が多いですか?

- 1人 718
- 2人 353
- 3人 32
- 4人以上 12
(複数の人数で行く方への質問です)ミュージアムには誰と行きますか?(複数回答)

- 知人・友人 237
- 家族・親族(小学生以下の子どもと一緒に) 62
- 家族・親族 304
- 恋人 49
- その他 1
ミュージアムでの滞在時間は?

- 60分未満 78
- 1~2時間 774
- それ以上 263
ミュージアムに行った時、トータルで使う金額で近いのは?(一人あたり)

- 1,000円未満 76
- 1,000円 72
- 2,000円 336
- 3,000円 344
- 4,000円 94
- 5,000円 132
- 6,000円 20
- 7,000円 8
- 8,000円 15
- 9,000円 0
- 1万円 9
- 1万円以上 9
【解説】
ミュージアムでの1人あたりのトータル支出額は、平均で約2,983円、中央値は3,000円となりました。最も多い価格帯は3,000円前後(30.9%)であり、次いで2,000円前後(30.1%)が続きます。全体の約6割の方が、1回の訪問で2,000円〜3,000円程度を費やしていることが分かります。
ミュージアムの料金は高いと感じますか?

- 高い 482
- 妥当 614
- 安い 19
【解説】
「妥当」と回答した人は55.1%と半数を超え、提供される体験価値に見合う対価と捉える層が主流となっています。一方で「高い」と感じる層も43.2%に達しており、昨今の物価高による家計への影響も無視できません。利用者が支払ったコスト以上の「高付加価値」を実感できるよう、展示の質やサービスの向上が施設側に期待されています。
ミュージアムの年間パスポートは持っていますか?(「友の会」など、年間で入場できるものも含む)

- 持っていない 928
- 持っている 187
(持っている方への質問です)持っているのは、どこのミュージアムの年間パスポート(または「友の会」など)ですか(自由記述)
- 東京国立博物館
- サントリー美術館
- 奈良国立博物館 など
ミュージアムショップには行く?

- 行く 779
- 時々行く 195
- 行くけど見るだけ 129
- 行かない 12
ミュージアムショップで良く購入するものは?(複数回答)

- 図録 502
- ポストカード 672
- カレンダー 35
- クリアファイル 380
- 文具 378
- ファッション(Tシャツ、スカーフなど) 145
- お土産用のお菓子 240
- その他 122
「その他」の回答から(自由記述)
- マグネットなど日常でつかえるもの
- 作家の著者
- 限定のガチャガチャ など
ミュージアムショップでの購入金額は?

- 1,000円未満 216
- 1,000円~3,000円 607
- 3,000円~5,000円 245
- 5,000円~1万円 43
- 1万円以上 4
ミュージアムのカフェやレストランは使う?

- 使う 157
- 時々使う 687
- 使わない 271
あなたがミュージアムに行くきっかけにしているものは何ですか?(複数回答)

- 館の公式サイト 759
- 館の公式SNS 390
- 公式以外の情報サイト 675
- Instagram 268
- Twitter 300
- YouTube 73
- TV番組やCM 220
- 駅や電車などの交通広告 331
- ミュージアム内でポスターやチラシを見て 653
- 知人に誘われて 143
- その他 72
「その他」の回答から(自由記述)
- ネットから流れてくるニュースも参考にしてる
- LINEグループ
- 町内会や町の広報 など
【解説】
「館の公式サイト」が最多であり、世代別分析でも全世代で高い数値を維持しています。過去4年の比較でも右肩上がりで拡大しており、最も信頼され参照される情報源となっています。一方で、情報サイトや館内ポスター等も高い数値を維持しており、来館者はネットとリアルの双方から情報を補完しています。特にSNS(InstagramやXなど)の合計値も大きく、効率的に情報を得る「タイパ(タイムパフォーマンス)」重視の層にとって、視覚的かつ即時性のあるメディアが重要な判断材料となっているといえます。
SNSやネット上の動画を見て、展覧会やミュージアムに行こうと思ったことがありますか?

- ある 887
- ない 157
- わからない 71
【解説】
動画を見てミュージアムに行こうと思ったことが「ある」との回答は、昨年の58.4%から今年は79.6%へと急増しました。動画による視覚的な疑似体験は、限られた時間で確実な満足を得たい現代人の「タイパ」を重視する心理に合致しています。静止画では伝えきれない「没入感」を事前に確認できる動画メディアは、来館意欲を左右する核心的なトリガーになっています。
来館のきっかけとなったSNSやネット上の動画で、特に重要視した情報は何ですか?

- 展示作品そのものの解説 900
- ミュージアムの世界観や雰囲気(内装、建物など) 538
- グッズやコラボ商品などの紹介 241
- カフェ・レストランなどの情報 78
- その他 23
「その他」の回答から(自由記述)
- 出展されている作品名
- キャンペーン
- 職員(学芸員・研究員含む)の言葉によるオススメがあるとなおよし など
興味をもった展覧会やミュージアムの内容を、行く前にネットで詳しく調べますか?

- 必ず調べる 671
- たまに調べる 371
- 調べることは少ない 67
- 全く調べない 6
【解説】
「必ず調べる」と「たまに調べる」を合わせると、全体の約9割以上が事前に情報を収集しており、ミュージアム訪問前のネット検索は完全に定着しています。限られた時間と費用で確実に満足したいという「タイパ」意識の表れであり、事前に展示内容を詳しく精査してから足を運ぶスタイルが主流となっています。
ネットで詳しく調べる理由は何ですか?(複数回答)

- 自分の興味がある内容か事前に判断したいから 803
- 視覚的に展示のイメージがわかりやすいから 300
- 短時間で必要な情報を得られるから 249
- 他人の感想や評価が参考になるから 88
- 公式サイトだけではないリアルな情報も知りたいから 254
- 作家や作品などを事前に調べておくと、展覧会をより深く楽しめるから 574
- 展覧会名やチラシだけでは、展覧会の内容がわかりにくいから 367
- その他 53
「その他」の回答から(自由記述)
- 遠出して見に行くことが多いので、選りすぐりの施設に行きたいため
- 見所を見落としたくない、見る順番を事前に想定しておきたい
- 以前見たことのない作品がどのくらい展示されているか など
【解説】
「自分の興味に合うか事前に判断したい」という理由が最も多く、訪問の失敗を避けたいという心理が強く働いています。また「事前に調べて理解を深めておきたい」という回答も多く、鑑賞の質を高めるための能動的な準備にネットが不可欠となっています。情報を精査して納得した上で効率よく楽しみたいという現代人の「タイパ」意識が、丁寧な下調べを後押ししているといえます。
ミュージアムで楽しんでいること、あったら体験したいことは?(複数回答)

- 音声ガイド 393
- 作品解説・ガイドツアー 606
- ワークショップ 311
- 写真撮影 525
- デジタル技術を利用した鑑賞(VR、ARなど) 216
- 乳児・未就学児向けの鑑賞ツアー 21
- 深夜鑑賞、早朝鑑賞 345
- 無料鑑賞日 392
- 貸切鑑賞 175
- デッサン 68
- その他 32
「その他」の回答から(自由記述)
- 宿泊体験など
- 触私語禁止の鑑賞時間帯
- バックヤードツアー など
生成AIの利用がミュージアム訪問に繋がったことはありますか?

- ある 26
- ない 939
- わからない 150
【解説】
生成AIの利用がミュージアム訪問に繋がったか尋ねたところ「ない」が全体の84.2%を占め、現段階では直接的な影響はほとんど感じられません。ただ、従来型の検索も、生成AIを利用した結果が返ってくる場面も増えているため、意識せずに生成AIを使っていることも多そうです。また、年代別で比較すると、20代以下は他の年齢層に比べると「ある」の比率が突出しており、今後の動向も注目されます。
昨年と比較してミュージアムに行く頻度は変わりましたか?

- 増えた 284
- 減った 232
- 変わらない 599
その理由は?(自由記述)
- NHK大河ドラマの影響で浮世絵関連の展示会が増えたから
- 一館あたりの入場料がコロナ是禍以前より大幅に上昇したため、何館も行きづらくなっています
- 関西万博に行っていたので、行く時間が取れなかったため など
【解説】
「変わらない」が約半数を占め、日常的に親しむ層の定着が見られる一方で、「増えた」も25.5%に達しています。4分の1以上の利用者が昨年より頻度を上げており、生活環境の変化に関わらずミュージアムへの期待は極めて大きいといえます。
ミュージアムの予約制について、どう思いますか?

- 便利だと思う 409
- 不便だと思う 342
- どちらでもない 364
その理由は?(自由記述)
- 旅行などで必ず行きたい美術館がある場合は予約制があると必ず入れるという安心感はある
- 一日に何カ所もの展覧会を回るのにタイムスケジュールを立てるのが難しい
- 縛られて、自由度がない。芸術に自由は必要。 など
【解説】
「便利だと思う」が最多ですが「不便」や「どちらでもない」という回答も拮抗しており、評価は三分されています。予約制は混雑緩和や計画的な訪問に寄与する一方、ふらりと立ち寄る「気軽さ」を損なう側面も指摘されています。施設側には柔軟な運用と分かりやすい周知がこれまで以上に求められているといえます。
昨年と比較して、ミュージアムで1回あたりに使う金額は変わりましたか?

- 上がった 337
- 下がった 100
- 変わらない 678
昨今の物価高(生活費や交通費の上昇など)は、あなたのミュージアムへの訪問頻度にどの程度影響していますか。

- 非常に減った 46
- やや減った 244
- 変わらない 779
- やや増えた 35
- 非常に増えた 11
費用を抑えるため、ミュージアムの訪問に関して以前と比べて意識的に変えた行動はありますか?

- 遠方への訪問を控えるようになった 201
- 企画展ではなく常設展の鑑賞が増えた 58
- 価格の安い展覧会を探すようになった 109
- ミュージアムショップでの購入を控えるようになった 327
- 飲食スペース(カフェなど)の利用を控えるようになった 224
- 特に変わった行動はない 564
【解説】
「特に変わった行動はない」が半数以上を占め、物価高の影響を受けつつも、鑑賞習慣を維持している層が一定数存在することが分かります。一方で、具体的な変容としては「ショップでの購入抑制」(22.0%)や「飲食利用の控え」(15.1%)が上位に挙がり、鑑賞そのものよりも付随するサービスへの支出をまず削る傾向が顕著です。また、「遠方への訪問を控える」(13.6%)という回答も多く、移動コストを抑えて近隣施設を楽しむ「近場回帰(ローカルシフト)」が潮流として感じられます。
昨年と比べて、ミュージアムで外国人の方を見かける機会は増えましたか?

- かなり増えた 240
- 増えた 494
- 変わらない 380
- 減った 1
- かなり減った 0
外国人観光客が増加したことで、ミュージアムの「混雑度」や「体験の質」は変化しましたか?

- 非常に良くなった 2
- やや良くなった 15
- 変わらない 689
- やや悪くなった 344
- 非常に悪くなった 65
あなたが一番好きなミュージアムは?(自由記述)
- 東京国立博物館
- 国立西洋美術館
- 京都市京セラ美術館 など
その理由は?(自由記述)
- コンパクトながら企画内容や切り口が個性的
- 子供の頃から親しんでいる博物館だから
- 今まで行った展覧会でハズレたことがない など
今年見た展覧会で、一番良かった展覧会は?(自由記述)
その理由は?(自由記述)
- 世界旅行をしているようにワクワクしました
- 入場までに並ぶ時間に見合う充実した展示内容であったから
- 高いチケットに見合ったスケールの大きさと内容の豪華さ など
まだ行った事が無いミュージアムで、行ってみたいミュージアムは?(自由記述)
【全体解説】
今年は大型展覧会で盛況が見られた一方で、入場料や関連費用の高騰もあって、ミュージアムはより「吟味して訪れる場」へと変化しています。利用者はネット、特に信頼性の高い「公式サイト」を駆使して情報を精査し、納得感を得た上で足を運ぶ傾向を強めています。また、物価高の影響は単なる買い控えに留まらず、遠征を控えて移動コストを抑える代わりに、近隣の施設を複数回楽しむといった「近場回帰(ローカルシフト)」が新たな潮流として定着しつつあります。ミュージアム側には、こうしたタイパとコストパフォーマンスを両立させる層に対し、正確かつ高付加価値な情報を届ける役割が、これまで以上に求められているといえます
解説者:アイエム編集長 古川幹夫
本データ内容は自由に転載していただけますが、「アイエム」の表記をお使いいただきますようお願いいたします。また、その際にoffice@museum.or.jpまでご連絡いただければ幸いです。