
《猿乗駒》 竹内栖鳳 大正末〜昭和初期 紙本淡彩 一幅
疾走する駿馬と、必死な小猿。対象以外を大胆に省略し、円山四条派独特の軽妙な筆さばきだけでそのスピード感を描ききっています。鏑木清方に「名人」と言わしめた竹内栖鳳、その力量がいかんなく発揮された躍動の動物画です。
担当者からのコメント
駿府博物館にこそふさわしい、疾走する「駿馬」
画面から飛び出してきそうなほどの勢いで駆け抜ける一頭の馬。これは単なる馬の絵ではありません。優れた馬を指す「駿馬」──すなわち、駿府博物館の「駿」の字を宿す、当館にとって運命的とも言える作品です。 さらに注目は、馬と共に描かれた「猿」。十二支の猿が加わることで、力強さの中に吉祥と愛嬌が同居するユニークな構成となっています。
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