[常設展示]　イチハラヒロコ恋みくじ

2003年1月5日より豊田市美術館で常設展示されるのは、その名も 《イチハラヒロコ恋みくじ》。この作品は2000年に当館で開催した企画展覧会に出品され好評を博しましたが、今回は常設展にお目見え。これからはいつでも楽しんでいただくことができます。 この 《恋みくじ》 は、一般的なおみくじと同じように筒を振り、出てきた数字のみくじ箋をいただくというものですが、それぞれのみくじ箋には、 「悪いけどこの恋はにがさん。」　「その愛でいいのか。」 など全部で36種のコトバが記されています。 おみくじとは、本来は自分の運命を神の前で占うという神聖な行為です。しかし、実は自らが選択したひとつのコトバにはじめて出会う瞬間であり、そのコトバに自身の身の上を重ね一喜一憂する非常に個人的な一瞬を創り出す道具でもあります。このおみくじをひくという行為にイチハラのコトバが加わることで、普段は気づかない自分自身に気がついたり、痛いところを突かれて苦笑するといった、心の片隅で笑えるような瞬間をもたらしてくれるのがこの作品なのです。