昭和40(1985)年の“スタジオ開き”以来、日本テレビ系列の映画番組「金曜ロードショー」では、スタジオジブリの多くの作品を繰り返し放送し、テレビを通じて作品の魅力を広く伝えてきました。本展覧会では、ジブリ作品の魅力と、「金曜ロードショー」で放映された時代の記憶と記録をともにご紹介します。また、作品の世界に飛び込めるようなさまざまな空間も登場し、子どもから大人まで楽しめるエンターテイメント型展覧会です。
<注意!会場が2つに分かれています>
【第1会場】三重県総合博物館3階 企画展示室(津市一身田上津部田3060)
【第2会場】三重県総合文化センター2階 第1ギャラリー(津市一身田上津部田1234)
※必ず第1会場(三重県総合博物館)からご入場ください。
【時代ごとに紐解くジブリ作品の魅力】
「金曜ロードショー」は、これまで200回以上にわたってスタジオジブリ作品を放送してきました。その歴史はスタジオジブリが人気を確立し、作品の評価を不動のものとしていく足跡とともにあり、現在も続いています。番組の放送が始まった昭和60(1985)年は、スタジオジブリが“スタジオ開き”をした年であり、日本テレビが特別番組で「風の谷のナウシカ」を初放送した年です。本展覧会では、昭和60(1985)年を起点に、スタジオジブリ作品の公開年、そして「金曜ロードショー」で初放送された年がどのような時代だったのかを振り返りながら、映画の魅力に迫ります。昭和から平成、令和に至る世相を、各時代の記憶と記録を通じて浮かび上がらせます。
【音と光に包まれるジブリの幻燈楼】
平成30(2018)年から翌年にかけて開催された展覧会「ジブリの大博覧会」富山展のために作られた巨大な「ジブリの幻燈楼」が、三重に初登場します。
「幻燈」とは、フィルムや造形物などに強い光を当てて、レンズで幕などに拡大映像を投影して見せることができる装置です。キャラクターをモチーフとしたガラスに光を照射することで、映画の世界観を音と光に包まれながら体感できます。
【風の谷のナウシカ 王蟲の世界】
「風の谷のナウシカ」は、「金曜ロードショー」とスタジオジブリの歴史における原点の作品です。会場では、希代の造形作家として世界に多くのファンを持つ竹谷隆之さんらが作成した造形物をもとに、映画に登場する“腐海(ふかい)”を表現しました。圧巻のクオリティーで作られた王蟲、大王ヤンマ、ムシゴヤシなどが待つ空間は迫力満点です。
【ジブリ映画ポスタースタジオ】
スタジオジブリ作品のポスターの中に飛び込んで、主人公のように撮影できる、新しい展示空間が登場します。まるで架空のスタジオに迷い込んだような場所で、作品の主人公になった気分を楽しめます。