日常に、ミュシャをひとさじ。
【展示概要】
19世紀末、産業の発展とともに豊かさが広がったパリ。人々は日々の暮らしの中にも、美しいものを取り入れる喜びを見いだしてきました。淡く優しい色彩と繊細な線で描かれるミュシャの世界は、遠くから眺めるよりも、手の届くところに置いて楽しみたい──、そんな思いを呼び起こします。本展では、最も身近な空間である「家」に焦点を当て、ミュシャがどのように家庭の日常を特別な時間へと彩ったのかをご紹介します。
日々の暮らしの中に息づくミュシャの美の世界を、どうぞお楽しみください。
【展示構成】
1章 「いらっしゃいませ」から「おかえりなさい」へ―コマーシャルからインテリアへ
お酒や食べ物などの日用品のポスターを紹介。転じて、街頭で消費されるただの「広告」から、鑑賞する作品とみなされるようになった当時のポスターコレクション誌、『ポスターの巨匠たち』を紹介します。
2章 明るい未来は明るいおうちから
19世紀末は産業の発達や消費社会により、民衆の暮らしは豊かになりました。1900年パリ万博も大成功をおさめ、当時の人々は明るい未来に希望を抱いていたことでしょう。この章では文明の象徴、「光」にまつわる作品及び実際にミュシャが描いたインテリアのデザイン画や室内画を見ていただけます。
3章 普遍のミューズたち
鑑賞に知識を必要とする西洋美術とは異なり、ミュシャは四季や、朝、昼、夜のような民族、時代を問わず理解できるありふれた主題を、女神のような姿で格調高く描きました。19世紀末の室内を再現した展示空間で、家庭を彩った装飾パネルを展示します。
4章 掌に私だけのミュシャ世界
最も収集欲、所有欲が満たされる瞬間。それはまさしく手に取ってまじまじと眺めている時でしょう。ここではお菓子のラベルや缶、レストランのメニュー、絵葉書など、掌サイズで身近な小さなミュシャ作品が大集合。
5章 我が家に遥かなる憧れを
渡航しやすく、万博開催で外国への関心が高まり、人々は日々をより暮らしを刺激的に演出するために、異文化趣味、また懐古趣味を生活のアクセントに添えました。西洋ではシノワズリやジャポニスムがブームとなり、一方日本では西洋の文化を新しくおしゃれなものとして、互いに生活に取り込んでいきました。時空を超えた文化の出会いをお楽しみください。
【みどころ】
①ポスター、装飾パネル、ステンドグラス、ジュエリー、お菓子のパッケージなど様々なジャンルの
ミュシャ作品が勢ぞろい!
②19世紀末のパリの家庭の雰囲気を味わいながらミュシャ作品を楽しめます
③ミュシャと同時期に活躍した作家の身近な作品にも触れることができます