IM
レポート
特別企画「斉白石」
東京国立博物館 | 東京都
「人民芸術家」がトーハクへ
中国で優れた芸術家に贈られる栄誉称号「人民芸術家」を与えられた、斉白石(せい はくせき:1864-1957)。現代中国では最も有名な画家の一人です。今年は、日中平和友好条約の締結40周年。それを記念する展覧会が、東京国立博物館の東洋館4階8室で開催中です。
《桃花源図》1938年
(左から)《秋荷図》 / 《荷花図》 / 《玉蘭図》いずれも20世紀
(左から)《松鷹図》20世紀 / 《葡萄大鶏図》1923年
斉白石の書斎
(左から)《臨金農精蘆掩書図(画稿)》 / 《臨金農賞梅図(画稿)》いずれも1917年
(左から)《白菜群蝦図》 / 《蝦図》いずれも20世紀
(左から)《鉄拐仙人図》 1913年 /《坐仏図》 1919年
(左から)《篆書五言聯》 20世紀 / 《篆書馬文忠公語》 1937年
日本ではあまり知られていない斉白石。清時代の同治2(1864)年に生まれ、1957年に没した白石は、清、中華民国、中華人民共和国の3つの時代を生きました。詩、書、画、印という4つの分野に精通し、中国近代絵画の巨匠として親しまれている人物です。

1921年~1929年に計5回開催された「中日聯合絵画展覧会」で、4回にわたって作品を出展。力強い筆線と明るく華やかな色彩が、当時の日本人の心を掴み、好評を博しました。

今回の展覧会では、中国で最も古く大規模な美術アカデミー・北京画院が所蔵する、白石の名品を一堂に紹介。花、魚、蝦などの愛らしい生物と、ユーモラスに描かれた人物画が展示されています。



白石芸術の代表的な画題となる花木。貧農生まれで少年期は病弱だった白石は、力を要する農作業ができませんでした。両親は手工芸を学ばせて一家の生計の足しとすることとし、白石は10代後半から、指物師として働き始めました。

白石は、幼いころから絵を描くことを好みました。梅や竹などの祝賀の伝統文様を用いて、新しい図柄を考案し、称賛の声を浴びました。

故郷・湘潭の郷紳(きょうしん:君主制下の中国で、高い地位を有する人)だった胡沁園に師事。白石、27歳の時でした。胡沁園から、鳥の描写には「活(躍動感)」が大切であると学び、大胆な構図であしらわれた花木に、精緻な筆遣いで鳥獣を描いた作品を多く残しています。

100年近い生涯の晩年は、多くの人に慕われたものでした。中央に展示されている写真では、人々に囲まれている白石の姿を紹介。昔から中国で愛されている人物であることを、うかがわせる一枚です。

本展の後に、京都国立博物館に巡回(1/30~3/17)。出展内容を一部変更しての展示となります。

※《書斎》以外の写真は、すべて前期展示作品。

[ 取材・撮影・文:静居絵里菜 / 2018年10月29日 ]

東洋美術をめぐる旅:東京国立博物館 東洋館東洋美術をめぐる旅:東京国立博物館 東洋館

東京国立博物館(著)

平凡社
¥ 1,728

 
会場
会期
2018年10月30日(火)~12月25日(火)
会期終了
開館時間
9:30~18:00
※総合文化展は17:00まで
※時期により変動あり
いずれも入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日(ただし、12月24日は開館)
住所
東京都台東区上野公園13-9
電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
03-5777-8600(ハローダイヤル)
公式サイト https://www.tnm.jp/
料金
一般620(520)円/大学410(310)円

※( )内は20名以上の団体料金
※高校生以下、および満18歳未満と満70歳以上の方は無料(要証明)
※障がい者とその介護者1名は無料(要証明)
※12月23日(日)~12月25日(火)は無料(特別展は除く)
展覧会詳細 特別企画「斉白石」 詳細情報
おすすめレポート
ニュース
ご招待券プレゼント
学芸員募集
展覧会ランキング
おすすめコンテンツ