
国立歴史民俗博物館「アイヌ民族と博覧会 ―150年の経験―」会場
1872年の湯島聖堂博覧会から2025年の大阪・関西万博まで、アイヌ民族と博覧会との約150年にわたる関わりをたどる企画展示が、国立歴史民俗博物館で始まる。
博覧会は知識や文化を広める一方、人や文化を比較し、序列化する場でもあった。アイヌ民族も差別や偏見を含むまなざしのもとで展示されることがあり、明治末から昭和戦中期には、生身の人間や生活を観覧の対象とする「人間展示」も行われた。
一方で、本展はアイヌ民族を一方的に「展示される対象」として捉えるのではなく、出場者や出品者、仲介した人びと、見る側と見られる側など、複雑な関係性に目を向ける。工芸品、写真、絵はがき、書簡、衣装、映像など約200点を通して、個々の経験や思いを「声」として紹介する。
展示は4章で構成。近世後期から明治初期の工芸品展示、近代の「人間展示」、戦後にアイヌ民族自身が何を見せるかを主体的に企画するようになった変化を経て、2025年大阪・関西万博でのアイヌ舞踊公演「ウレㇱパ モシㇼ」と展示「イランカラㇷ゚テ」までをたどる。重要文化財19点も出品される。
「アイヌ民族と博覧会 ―150年の経験―」は、国立歴史民俗博物館で2026年10月6日(火)~11月29日(日)に開催。観覧料は一般1,500円など。

国立歴史民俗博物館「アイヌ民族と博覧会 ―150年の経験―」会場

国立歴史民俗博物館「アイヌ民族と博覧会 ―150年の経験―」会場

国立歴史民俗博物館「アイヌ民族と博覧会 ―150年の経験―」会場

北海道大博覧会ポスター (株)乃村工藝社蔵