
東京国立近代美術館「竹久夢二 時代を創る表現者」会場
画家、詩人、ジャーナリスト、デザイナー、イラストレーターなど、多彩な分野で活躍した竹久夢二(1884–1934)の仕事を紹介する展覧会が、東京・竹橋の東京国立近代美術館で始まる。
夢二は、細身の体つきと大きな目が特徴的な「夢二式」と呼ばれる女性像や、レトロモダンなデザインで知られる一方、雑誌や絵葉書、日用雑貨、子どものための本、流行歌「宵待草」の作詞、関東大震災の記録など、ジャンルを横断して活動した。美術とメディアを結びつけながら時代の空気を捉え、人々の暮らしに広く浸透していった表現者として、その仕事を見つめ直す。
本展には、全国の夢二コレクションから日本画、油彩画、木版画、スケッチ、デザイン、スクラップブックなど約500点が集結。展示は「夢二式のはじまり」「夢二式のデザイン」「レトロモダンの創出」「生活の美の理想郷を求めて」「着物と洋服のモダンガール」の5章で構成され、初期から晩年までの多彩な活動をたどる。
大きな見どころとなるのが、1919年に描かれた代表作《黒船屋》。黄八丈の着物をまとい、黒猫を抱いた女性を描いた作品で、竹久夢二伊香保記念館に所蔵されてから初めて、約40年ぶりに展覧会へ出品される。このほか、《秋のいこい》《榛名山賦》《立田姫》など、円熟期の日本画も紹介される。
また、千代紙や便箋、封筒、手拭い、浴衣、半襟、書籍や楽譜など、暮らしを彩ったデザインの仕事にも注目。1914年に日本橋に開店した「港屋絵草紙店」では、自らデザインした品々を商品として販売するなど、美術家が作品を生活の中へ届ける先駆的な試みを行った。
「竹久夢二 時代を創る表現者」は、東京国立近代美術館で2026年10月23日(金)~2027年1月11日(月・祝)に開催。観覧料は一般2,100円など。

東京国立近代美術館「竹久夢二 時代を創る表現者」会場

東京国立近代美術館「竹久夢二 時代を創る表現者」会場

東京国立近代美術館「竹久夢二 時代を創る表現者」会場

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