世界屈指の日本・東洋美術のコレクションを有する藤田美術館(大阪市)のコレクションを紹介する大規模展が奈良で開催される事となり、2019年2月19日(火)、都内で記者発表が行われた。
藤田美術館は明治期に活躍した実業家・藤田傳三郎(1841~1912)とその息子平太郎、徳次郎の二代3人によって収集された美術工芸品を公開するため、昭和29年(1954)に開館。国宝9件、重要文化財53件をはじめ、コレクションは約2千点におよぶ。9件の国宝を所有するのは、私立美術館として最多。
展覧会は「曜変天目茶碗と茶道具」「墨蹟と古筆」「物語絵と肖像」「仏像」「尊像と羅漢」「荘厳と法具」「仏典」「面と装束」「多彩な美の殿堂」の9章構成。
世界に三碗しか存在しないと言われる国宝《曜変天目茶碗》をはじめ《玄奘三蔵絵》《両部大経感得図》《仏功徳蒔絵経箱》などの仏教美術を中心に、館外初公開を含む多彩なコレクションを紹介。
藤田美術館が所有する国宝9件、重要文化財53件は、全て出展される(前後期通して)。
なお、快慶による《地蔵菩薩立像》(重要文化財)は、X線CTスキャンによる調査を行った結果、定説だった「寄せ木造り」ではなく「一木造り」である事も判明した。
藤田美術館は現在閉館中で、2022年4月にリニューアルオープンする。デザインは蔵を意識したものになるという。
特別展「国宝の殿堂 藤田美術館展 曜変天目茶碗と仏教美術のきらめき」は2019年4月13日(土)~6月9日(日)、奈良国立博物館で開催(前期 4/13~5/12、後期 5/14~6/9)。観覧料は当日券が一般 1,500円など。前売(一般 1,300円)は3月13日(水)から発売。早割ペアチケット(2枚セット 2,000円)、曜変天目茶碗フィギュア根付セット券(2,000円)は発売中。
三碗しかない国宝《曜変天目茶碗》は、他の二碗も同時期に公開される。大徳寺龍光院蔵はMIHO MUSEUMで3/21~5/19、静嘉堂文庫美術館蔵は同館で4/13~6/2に公開。
「国宝の殿堂 藤田美術館展」のチケットはこちら | |
|
発信:
インターネットミュージアム>
「国宝の殿堂 藤田美術館展」情報ページ>
奈良国立博物館「国宝の殿堂 藤田美術館展」