原作・武論尊、作画・原哲夫による人気漫画作品「北斗の拳」。『週刊少年ジャンプ』（集英社）で1983年から連載が始まり、累計発行部数は1億部超という大ヒット作品になりました。

連載開始から40年を記念し、厳選された原画400枚などを紹介する展覧会が、森アーツセンターギャラリーで開催中です。

森アーツセンターギャラリー「北斗の拳 40周年大原画展 ～愛をとりもどせ!!～」会場入口

会場は「愛」をテーマにした6章構成。全ての章に「愛」が入る徹底ぶりです。

第1章は「無愛」。核戦争後の荒れ果てた無秩序な世界で、暴虐の限りをつくすジード、ジャギ、アミバ…懸命に生きる人々を救うために立ち上がったのが、伝説の暗殺拳である北斗神拳の第64代伝承者、ケンシロウでした。

北斗の拳を代表する名セリフ「おまえはもう死んでいる!!」を含め、連載序盤の名シーンが並びます。

第1章「無愛」

第2章は「親愛」。シン、レイ、シュウ、サウザーなど、強敵（とも）との数々のバトルが、珠玉の原画で紹介します。

フォトスポットではさまざまな体験ができるのも、本展の特徴です。経絡秘孔を突いたり、聖帝サウザーの椅子に座ったりと、思い思いのポーズでお楽しみいただけます。

第2章「親愛」

第3章は「愛蔵」。国民的な大ヒットマンガになった北斗の拳は、アニメ、ゲーム、パチンコと、多方面に広がっていきました。

ここでは東映アニメーション秘蔵のアニメ資料から、セガサミーグループ提供の熱いCG映像、そして、海洋堂のフィギュアなどが展示されています。

第3章「愛蔵」

第4章は「愛憎」。ケンシロウの次兄トキは、一時は次期北斗神拳伝承者と目されるほどだった天才。そして、ユリアを守護する五星の戦士である、ヒューイ、シュレン、フドウ、ジュウザ、リハクの南斗五車星。

愛のために全てを捧げた人たちと北斗神拳の哀しき運命が綴られます。

第4章「愛憎」

第5章「彩愛」では、カラー原価を一挙に公開。漫画原稿より大きなフルカラー原画が並ぶ空間は、圧倒的な密度です。

原哲夫が本展のために描き下ろした作品も、ここで展示されています。

第5章「彩愛」

最終章「敬愛」は、ケンシロウとラオウの最後の闘いを再現した、ド迫力の展示空間。

ユリアという同じ女を愛した兄弟が、まさに愛を巡ってぶつかり合います。その結末は…「我が生涯に一片の悔いなし!!」

第6章「敬愛」

第6章「敬愛」

公式ショップ「超愛」では、クリアファイル、キーホルダー、アクリルスタンドなどの定番アイテムから、珍しいアイテムまで盛りだくさん。

ケンシロウやラオウのオーラを漆で表現した受注商品（165万円！）もありました。

公式ショップ「超愛」

展覧会は東京展からスタートし、名古屋、神戸、福岡などへ巡回する予定。会場や会期は、後日、公式サイトで発表される予定です。

[ 取材・撮影・文：古川幹夫 ／ 2023年10月5日 ]

©武論尊・原哲夫／コアミックス 1983