建物の正面のマークは、もちろん‘三葉葵’
展示の冒頭は、迫力の具足飾りから
‘トクさん’と、徳川義崇館長 |
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館長がキャラになった‘トクさん’
名古屋市にある徳川美術館は、1935(昭和10)年の開館。大倉集古館(1917年)、藤井斉成会有鄰館(1926年)、大原美術館(1930年)に次いで、日本の私立美術館の中では4番目に古い美術館である事は、あまり知られていないかもしれません。
美術館の創設者は、徳川御三家の筆頭である尾張徳川家19代当主の徳川義親(1886-1976)氏。維新や大戦の混乱の中で、長い歴史を持つ旧大名家も、伝来の品々が散逸してしまう例が多い中、義親氏はいち早く私財を寄附して財団(現・公益財団法人徳川黎明会)を設立。徳川美術館を開館しました。
守られたコレクションは、大名の生活と文化そのもの。大名家の所蔵品がこれほどまとまって引き継がれているものは他にも例がなく、「大名道具とは何か?」「近世大名とは何か?」という問いに唯一答えられるのが、徳川美術館なのです。
現在の館長は義親氏の曾孫にあたる、尾張徳川家第22代当主の徳川義崇(よしたか)さん。ユニークなキャラクター「トクさん」は、館長をそのままモチーフにして作られたものです。
最初は徳川美術館のPR動画に登場するキャラクターとして生まれた「トクさん」ですが、親しみやすい手描き風のイラストが好評。美術館入口の顔出しパネルなどに採用されるとともに、余勢を勝って参戦した「ミュージアム キャラクター アワード 2015」で、見事激戦を制覇しました。
徳川家康が征夷大将軍に任命されたのが1603年。約400年ぶりの天下統一?とも言えそうです。 |