書画、工芸、茶道具、衣裳などジャンルも多彩です
名古屋城二之丸御殿にあった、猿面茶室
話題の刀剣もずらり |
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美術ファンから刀剣女子まで
徳川美術館の収蔵品は、1万件余。国宝9件、重要文化財59件、重要美術品46件を含むコレクションは、質の高さはもちろんの事、日本一の大名家による伝来品という事もあって、保存状態の良さも特筆されます。
所蔵品は6つのコレクション展示室で公開。「武家のシンボル -武具・刀剣-」からはじまり、「大名の数寄 -茶の湯-」「室礼 -書院飾り-」「武家の式楽 -能-」「大名の雅び -奥道具-」「王朝の華 -源氏物語絵巻-」と続きます。所蔵品が多い事もあり、約1カ月に1度のペースで展示替えが行われています。
大規模な館内には、空間の復元展示も。大名の公的な生活の場であった名古屋城二之丸御殿から、茶室や広間、能舞台を時代考証も踏まえて再現されています。展示ケースの中だけではイメージし難い大名道具を、再現空間とともに鑑賞する事で、より深い理解へ導こうという試みです。
徳川美術館を代表する収蔵品が、国宝《源氏物語絵巻》。感性豊かに描かれた絵画表現は、王朝文化の頂点といえる逸品です。残念ながら脆弱な文化財は作品保護の観点から展示期間は制限されていますが、第6展示室ではいつでも源氏物語絵巻を楽しめるように、複製と映像で紹介しています。
昨今注目を集めているのが「刀剣女子」が憧れる名刀の数々。徳川美術館は《鯰尾藤四郎》《後藤藤四郎》《本作長義》《物吉貞宗》とゲームに縁のある名刀を数多く所蔵している事もあり、展示される時は多くの女性ファンで賑わっています。 |