特集
2026年 夏の展覧会 おすすめ10選 ― 全国版 ― [6月・7月・8月]

2026年の夏、全国各地の美術館・博物館では、その土地ならではの企画から大型巡回展まで、多彩な展覧会が開催されます。旅先で立ち寄りたい注目展や、夏休みに訪れたい展覧会など、この夏おすすめの展覧会を全国から厳選して紹介します。東京版はこちらです。

奈良国立博物館 東西新館「特別展『南都仏画―よみがえる奈良天平の美―』」

奈良に受け継がれた、仏画の精華

古代から奈良に受け継がれてきた「南都仏画」の歴史を、選りすぐりの名品でたどる初の本格的な展覧会です。天平の国際色豊かな仏教絵画、平安の優美な仏画、鎌倉以降の復古的な表現など、南都の祈りのかたちを紹介。ボストン美術館所蔵の南都ゆかりの仏画が里帰りする、国際共同企画としても注目です。

奈良国立博物館 東西新館「特別展『南都仏画―よみがえる奈良天平の美―』」
青森県立美術館「装飾する魂 ユーロ=アジア世界をつなぐ文様の宇宙―縄文、ケルトから、ねぶたまで」

縄文、ケルト、ねぶたへ。文様がつなぐ祈りの宇宙

人はなぜ「飾る」のか。ユーロ=アジア世界に広がる装飾と文様を、壮大な視点で読み解く展覧会です。ケルトの装飾写本、縄文の土器や土偶、北方の民の衣装や宝飾、棟方志功の板画、そしてねぶたまで、多彩な造形が集結。祈りや希望を宿す装飾の力を、青森の地から見つめます。

青森県立美術館「装飾する魂 ユーロ=アジア世界をつなぐ文様の宇宙―縄文、ケルトから、ねぶたまで」
熊本県立美術館 本館「わたしたちのルノワール」

日本で愛されてきた、わたしたちのルノワール

フランス印象派の画家ルノワールが、日本でどのように受け入れられ、親しまれてきたのかをたたどる展覧会です。明治・大正期に日本へもたらされた作品や、ルノワールに影響を受けた日本の洋画家たちを紹介。さらに、国内各地の美術館や企業に収蔵されてきたルノワール作品を通して、「わたしたちのルノワール」となるまでの歩みを見つめます。

熊本県立美術館 本館「わたしたちのルノワール」
大阪市立美術館「大阪市立美術館開館90周年記念特別展 水滸伝」

豪傑たちが駆け抜けた、『水滸伝』の美術世界

中国四大奇書のひとつ『水滸伝』を手がかりに、中国美術と日本美術を幅広く紹介する展覧会です。宋江ら108人の豪傑が梁山泊に集う壮大な物語は、日本でも江戸時代から人気を博し、北斎や国芳、馬琴らの創作にも大きな影響を与えました。物語の受容を通して、東アジアの美術と文化の広がりを楽しめます。

大阪市立美術館「大阪市立美術館開館90周年記念特別展 水滸伝」
鳥取県立美術館「マンガを拓く 谷口ジロー展」

日々の営みを、静かな線で描いた谷口ジロー

『遥かな町へ』『孤独のグルメ』などで知られる漫画家、谷口ジローの創作をたどる展覧会です。精密な描線と確かな構成力で、「食べる」「歩く」といった身近な営みから、時代の思想風景までをマンガとして描き出した谷口。鳥取ゆかりの作家として、その約50年にわたる表現の軌跡を紹介します。

鳥取県立美術館「マンガを拓く 谷口ジロー展」
島根県立石見美術館「カイ・フランク展 時代を超えるフィンランド・デザイン」

暮らしに寄り添う、フィンランド・デザインの良心

フィンランドを代表するデザイナー、カイ・フランクの大回顧展です。ガラス器「カルティオ」、陶器「キルタ」、後継シリーズ「ティーマ」など、機能性と美しさを兼ね備えた代表作を中心に紹介。ヘルシンキ建築&デザイン・ミュージアムのコレクションを軸に、スケッチや写真、映像も交え、時代を超えて愛されるデザインの思想に迫ります。

島根県立石見美術館「カイ・フランク展 時代を超えるフィンランド・デザイン」
弘前れんが倉庫美術館「風間サチコ展:方丈ルームの1000里眼」

木版画で見つめる、日本社会の矛盾と風景

木版画を主な表現手法に、近代化以降の日本社会を鋭く見つめてきた風間サチコの東北初個展です。近年の大型木版画に加え、青森の景勝地と物語の世界を重ね合わせた新作絵画も紹介。ユーモアと批評性をあわせ持つ作品を通して、歴史や社会、風景の見え方を問い直します。

弘前れんが倉庫美術館「風間サチコ展:方丈ルームの1000里眼」
あべのハルカス美術館「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち ヴァルラフ=リヒャルツ美術館所蔵」

ケルンの名品でたどる、印象派とその先

ドイツ・ケルンのヴァルラフ=リヒャルツ美術館が誇るコレクションから、印象派とその前後の名品を紹介する展覧会です。マネ、コロー、モネ、ルノワール、セザンヌ、シニャック、マティスら、42名の画家による70点が来日。マネ《アスパラガスの束》やゴッホ《跳ね橋》を軸に、近代絵画の革新の流れをたどります。

あべのハルカス美術館「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち ヴァルラフ=リヒャルツ美術館所蔵」

モネと現代アート、新しい「見る」体験へ

ポーラ美術館が誇るアジア最大級のモネ・コレクションを、すべて展観する記念展です。初期から晩年の「睡蓮」連作に至るまで、モネの歩みをたどるとともに、国内外18組の現代作家のまなざしを通して、「みる」という行為そのものを問い直します。モネ没後100年、開館25周年にふさわしい大型企画です。

ポーラ美術館「モネ没後100年・開館25周年記念 あたらしい目 ― モネと21世紀のアート」

4つの展示室で出会う、4人の現代美術家

豊田市美術館のコレクションを中心に、ヤノベケンジ、堀尾昭子、梅津庸一、岡崎和郎の4名を紹介するテーマ展です。ひとつの展示室にひとりの作家を配し、作品をまとまって見ることで、それぞれの造形思想や表現の広がりを体感できます。大きさや光の環境が異なる展示室をめぐりながら、4つの個性と向き合う展覧会です。

豊田市美術館「ワン・ルーム ワン・アーティスト:ヤノベケンジ、堀尾昭子、梅津庸一、岡崎和郎」
関連する展覧会
特別展「南都仏画―よみがえる奈良天平の美―」
2026年7月18日(Sa)〜9月13日(Su)
開催まであと25日
ワン・ルーム ワン・アーティスト : ヤノベケンジ、堀尾昭子、梅津庸一、岡崎和郎
2026年7月18日(Sa)〜9月23日(We)
開催まであと25日
わたしたちのルノワール
0
熊本県立美術館 本館 | 熊本県
2026年7月18日(Sa)〜9月13日(Su)
開催まであと25日
大阪市立美術館開館90周年記念特別展 水滸伝
2026年7月11日(Sa)〜9月6日(Su)
開催まであと18日
マンガを拓く 谷口ジロー展
1
鳥取県立美術館 | 鳥取県
2026年7月11日(Sa)〜8月30日(Su)
開催まであと18日
装飾する魂 ユーロ=アジア世界をつなぐ文様の宇宙―縄文、ケルトから、ねぶたまで
2026年7月11日(Sa)〜9月27日(Su)
開催まであと18日
ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち ヴァルラフ=リヒャルツ美術館所蔵
2026年7月4日(Sa)〜9月9日(We)
開催まであと11日
カイ・フランク展  時代を超えるフィンランド・デザイン
2026年6月27日(Sa)〜9月6日(Su)
開催まであと4日
モネ没後100年・開館25周年記念 あたらしい目 ― モネと21世紀のアート
2026年6月17日(We)〜2027年4月7日(We)
開催中[あと288日]
風間サチコ展:方丈ルームの1000里眼
4
弘前れんが倉庫美術館 | 青森県
2026年6月5日(Fr)〜11月15日(Su)
開催中[あと145日]
おすすめレポート
ニュース
ご招待券プレゼント
学芸員募集
展覧会ランキング
おすすめコンテンツ