郷土作家　奥田康夫展　ーもの言わぬ物との対話

このたび、はつかいち美術ギャラリーでは「郷土作家　奥田康夫展－もの言わぬ物との対話」を開催いたします。奥田康夫は、1930年広島県双三郡八幡村(現三次市)に生まれました。1949年広島電鉄に勤務、1966年ころから絵画を描き始め、職場絵画グループに所属し、小宮英夫に師事しました。1967年から広島職場美術展、1976年から廿日市市美術協会展・市美展に出品していきます。1990年退職後、1998年から現在にいたるまで春陽会展に出品を続け、2002年には春陽会会友に推挙されます。また廿日市市美術協会の会長を長く務め、2014年には、地域美術の振興に寄与した功績が認められ、はつかいちさくら賞を受賞しました。奥田の描くモチーフの多くは防波堤です。もの言わぬ防波堤に穏やかな視線を投げかけ、長い時間対話を繰り返して描き上げた作品には、まるで奥田の内面が表現されているようです。米寿を迎える本年、生涯にわたり描き続けた作品の中から、春陽会展に出品された代表作を中心に約40点を展示します。