東京都美術館「デ・キリコ展」会場
「形而上絵画」(幻想的な風景や静物によって非日常的な世界を表現する絵画)で、後の芸術家にも大きな影響を与えた画家、ジョルジョ・デ・キリコ(1888-1978)の画業を紹介する大規模な展覧会が、東京で始まる。
デ・キリコはイタリア人の両親のもと、ギリシャのヴォロスで誕生。
1910年頃から、日常の奥に潜む非日常を表した絵画を描き始め、後に自ら「形而上絵画」と命名。シュルレアリストをはじめとした前衛画家たちに大きな影響を与えた。
古典的な作品に移行した後、過去に描いた「形而上絵画」の再制作や、「新形而上絵画」を制作。
これらはときに「贋作」として非難されたが、アンディ・ウォーホルは、複製や反復という概念を創作に取り入れたデ・キリコを、ポップアートの先駆けとして高く評価した。
展覧会ではデ・キリコの約70年にわたる画業について、初期から晩年まで網羅的に紹介。その世界を余すところなく紹介する。
デ・キリコの大規模な展覧会は、日本では10年ぶりとなる。
「デ・キリコ展」は東京都美術館 企画展示室で、2024年4月27日(土)~8月29日(木)に開催。観覧料は一般 2,200円など。
©︎ Giorgio De Chirico, by SIAE 2024
東京都美術館「デ・キリコ展」会場
東京都美術館「デ・キリコ展」会場
東京都美術館「デ・キリコ展」会場
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