ちひろ　子どもたちの装い

昨秋開館15周年を迎えた「ちひろの生まれた家」記念館のギャラリー展で、今回は「おしゃれ」がテーマです。 ファッション雑誌などにも数多くの子ども服のデザイン画を描いたちひろ。そこにはちひろ好みのセンスが散りばめられています。ちひろ自身も娘時代から洋裁が得意で、映画のヒロインを真似て手作りした服を着たり、デザインを考えるのも好きだったようです。本展ではファッショナブルな装いの子どもたちを描いた作品を、原画を忠実に再現したピエゾグラフでご紹介します。 また、今回はちひろの絵から立体的にイメージを広げ制作された子ども服も展示。子ども服は、ちひろ生誕100年を記念したちひろ美術館と文化服装学院の共同企画として、同学院服装科の学生が制作したものです。ファッション界に多くの逸材を輩出する文化服装学院。ちひろは戦前の一時期、同学院で書を指導していました。また、戦後は同学院系列・文化出版局の雑誌「装苑」に、子ども服のカットなどを描いています。ちひろのおしゃれな作品と、ちひろが深く関わった文化服装学院の作品も合わせてお楽しみください。