東京・墨田区のすみだ北斎美術館で、企画展「フリーア美術館の北斎展」が開催されている。
フリーア美術館(米国ワシントンD.C.)が所蔵する北斎の肉筆画の中から13点の高精細複製画を制作し、すみだ北斎美術館が所蔵する約130点の関連作品と共に紹介する展覧会。
フリーア美術館は1923年設立。数多くの日本美術を収蔵し、中でも北斎の肉筆画は世界屈指のコレクションを誇るが、設立者の遺言によって所蔵品は門外不出になっており、現地に行かなければ見る事が出来ない。
今回、高精細複製品で制作されたのは「玉川六景図」「波濤図」など13点。京都文化協会とキヤノンが推進する「綴プロジェクト」の第12期作品として制作された。
13点のうち7作品は、本プロジェクトのために開発された絹本に出力された(他の6作品は和紙に出力)。
展覧会の目玉といえる「玉川六景図」は、明治時代の文献などに基づく新たな研究で、フリーア美術館での配列とは異なる事が判明。展覧会では、人物と風景が対になっている、制作当時の構成順で展示する。
会場には畳のコーナーも設置。「十二ヶ月花鳥図」はこのコーナーに露出で展示され(前期展示)、近寄って鑑賞する事ができるなど、高精細複製ならではの展示方法も見どころとなる。
企画展「「綴プロジェクト」-高精細複製画で綴る- スミソニアン協会フリーア美術館の北斎展」はすみだ北斎美術館で、2019年6月25日(火)~8月25日(日)に開催。観覧料は一般 1,000円など。前期展は6月25日(火)~7月28日(日)、後期展は7月30日(火)~8月25日(日)で、会期中に一部展示替えがある。
発信:インターネットミュージアム
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