本展は、多摩地域の皆様に、たましん美術館のコレクションと 対話するようにして作品の鑑賞を体験していただきたい との思いで企画するコレクション展です。
美術作品を鑑賞するというとき、 私たちは何をどのように見ればよいか戸惑うことがあります。 作者は何を思ってこの形にしたのか、どうやって色を選んだのか、素材にはどのような意味があるのか。同じテーマや題材であっても 、作り手によって全く異なる表現にたどり着くことも少なくありません。
逆に、同じような構図で描かれていても 、全然違う思いが込められている場合もあるのです。
ではもし、美術作品自体に意識があったらどうでしょうか。誰もいなくなった美術館で、 作品同士の密かな対話が行われていたら 。「そっちは見たことない色だな 」「こっちのかたちと似ているわね 」「 なかなかいい線じゃないか 」 本展は 、 そのような空想を皆様と共有することを夢見て立ち上げました 。
たましんコレクションは、 地域の人々が気軽に立ち寄り、地域の文化・芸術を愉しんでいただける場を目指して、 倉田三郎、佐藤多持、関頑亭をはじめとする多摩地域の皆様の多大なるご協力のもと、多摩地域にゆかりの作家の作品 、近代日本の優れた美術作品、そして中国や日本の貴重な古陶磁などを収集して構築されたコレクションです 。 作家たちが手で語るようにして生み出した作品を 、眼で触れるように見つめてください 。 作品の魅力は、皆様が鑑賞することによって何倍にも膨らむことでしょう 。