ニュース
    杉本博司さんがリニューアル ── MOA美術館、来年2月に再オープン
    (掲載日時:2016年10月19日)
    杉本博司氏(左)と榊田倫之氏
    リニューアル内容を説明する、杉本博司氏(左)と榊田倫之氏

    改修工事のため今年(2016年)の3月から休館しているMOA美術館(静岡・熱海市)は、リニューアル内容を発表する記者会見を都内で開催した。

    リニューアルでロビーエリア、展示スペース、ショップ、カフェが一新。設計は、世界的な現代美術作家の杉本博司氏が、建築家の榊田倫之氏と共に主宰する「新素材研究所」が担当した。

    改修は、
     ・創立者 岡田茂吉の願いを継承した美術館
     ・伝統と現代を融合したデザイン
     ・素材の見立てによる空間の創造
    を基本コンセプトとし、具体的には以前の建築の優れた点は活かしつつ、前近代の素材を「美術品のための設え」として用いた。

    以前は展示ケースが向かい合い、対面側が映りこんでいた1階の展示室には、中央に間仕切の壁面を設置。表面は黒漆喰で仕上げたため映り込みが無くなると同時に、展示のシーンが増えたため、展示室全体が広くなったような印象も与える。

    黒漆喰は仕上げで生じた微妙なムラが、まるで「サイ・トゥオンブリーの初期の絵画のよう」(杉本氏)で、あたかも抽象画のような効果を生んだという。

    国宝「色絵藤花文茶壺」は、新たに展示室を設定。ここは四方が黒漆喰の壁で囲まれ、「色絵藤花文茶壺」の美しさがさらに際立つようになった。黒漆喰の壁は、全部で20メートルに及ぶという。

    他にも、国宝「紅白梅図屏風」が展示されるケースには樹齢数百年の行者杉を使った框(かまち)を設けるなど、展示されるものの美を最大限に生かす工夫が随所に盛り込まれている。

    リニューアルオープンと同時に開催される展覧会は「リニューアル記念名品展+杉本博司「海景 ─ ATAMI」」(2017年2月5日~3月14日)。次いで「奇想の絵師 岩佐又兵衛 山中常盤物語絵巻 義経伝説全12巻一挙公開」(3月14日~4月25日)が開催される。
     発信:インターネットミュージアム

    MOA美術館 公式ページ
    おすすめレポート
    学芸員募集
    (公財)サントリー芸術財団 サントリー美術館 職員(運営担当)募集 [サントリー美術館]
    東京都
    読売新聞東京本社事業局 中途採用者募集! [読売新聞東京本社(大手町)]
    東京都
    笠間日動美術館 学芸員募集中! [笠間日動美術館]
    茨城県
    さいたま市職員採用選考【学芸員(考古)】 [さいたま市教育委員会等]
    埼玉県
    人と防災未来センター 震災資料専門員(会計年度雇用職員)の募集 [人と防災未来センター 資料室]
    兵庫県
    展覧会ランキング
    1
    東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリー アーモ) | 東京都
    逆境回顧録 大カイジ展
    もうすぐ終了[あと9日]
    2024年3月16日(土)〜5月12日(日)
    2
    大阪中之島美術館 | 大阪府
    没後50年 福田平八郎展
    もうすぐ終了[あと3日]
    2024年3月9日(土)〜5月6日(月)
    3
    東京オペラシティ アートギャラリー | 東京都
    宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO
    開催中[あと44日]
    2024年4月11日(木)〜6月16日(日)
    4
    SOMPO美術館 | 東京都
    北欧の神秘 ― ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画
    開催中[あと37日]
    2024年3月23日(土)〜6月9日(日)
    5
    国立西洋美術館 | 東京都
    モネ 睡蓮のとき
    開催まであと155日
    2024年10月5日(土)〜2025年2月11日(火)