特別展 棟方志功—倭画と書の世界—

    日本民藝館 | 東京都

     棟方志功(1903~1975)の驚くべき画才をいち早く発見し、世に送り出したのは、当館を創設した柳宗悦たちの功績でありました。国画会に出品した「大和し美し版画巻」が取り持つ縁で、柳、河井寛次郎、濱田庄司ら民藝運動の指導者たちとの知遇を得た棟方は、「自分が仕事をするのではなく、自分を超えた何か大きな力が、仕事をなしてくれるのだ」とする、柳の主唱する民藝の思想に触れることとなったのです。  棟方はその思想に深く感化され、民藝品から多くの美の滋養を汲み取りながら、活き活きとした生命感に溢れる作品を、自らの身体を通して生み出していきました。その仕事の中心は何といっても板画(はんが)でありましょう。棟方は「板から生まれた板による画」という意味で「版画」を「板画」と称し、その躍動感に溢れる作品は多くの人々を魅了し続けています。  しかし、忘れてならないもう一方の仕事として、「書」と「倭画」があげられます。書法や画法にとらわれない表現の自由さと、他に類を見ない独自性が特徴で、それらが棟方志功の芸業をさらに深めるものとなっています。「書」は特に大字に優れたものがあり、体全体でぶつかるような文字の力は見る者の心を強く揺さぶります。また、肉筆画である「倭画」(棟方による命名で、柳は「倭絵」と称している)は、間接的な表現方法である「板画」よりも、直接的にまた奔放に表現できるものとして、棟方が大いに楽しみとするものでした。  幸い当館には、棟方によって柳の手許に届けられた膨大な作品が納められており、これらは生涯の師と仰いだ柳への捧げものといえるものであります。
    会期
    2009年3月31日(火)〜6月14日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~17:00(入館は16:30まで)
    料金
    一般:1000円/大高生:500円/中小生:200円
    休館日 月曜日(祝日の場合翌日)
    会場
    日本民藝館
    住所
    〒153-0041 東京都目黒区駒場4-3-33
    03-3467-4527
    おすすめレポート
    学芸員募集
    (公財)サントリー芸術財団 サントリー美術館 職員(運営担当)募集 [サントリー美術館]
    東京都
    読売新聞東京本社事業局 中途採用者募集! [読売新聞東京本社(大手町)]
    東京都
    笠間日動美術館 学芸員募集中! [笠間日動美術館]
    茨城県
    さいたま市職員採用選考【学芸員(考古)】 [さいたま市教育委員会等]
    埼玉県
    人と防災未来センター 震災資料専門員(会計年度雇用職員)の募集 [人と防災未来センター 資料室]
    兵庫県
    展覧会ランキング
    1
    東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリー アーモ) | 東京都
    逆境回顧録 大カイジ展
    もうすぐ終了[あと10日]
    2024年3月16日(土)〜5月12日(日)
    2
    大阪中之島美術館 | 大阪府
    没後50年 福田平八郎展
    もうすぐ終了[あと4日]
    2024年3月9日(土)〜5月6日(月)
    3
    東京オペラシティ アートギャラリー | 東京都
    宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO
    開催中[あと45日]
    2024年4月11日(木)〜6月16日(日)
    4
    SOMPO美術館 | 東京都
    北欧の神秘 ― ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画
    開催中[あと38日]
    2024年3月23日(土)〜6月9日(日)
    5
    国立西洋美術館 | 東京都
    モネ 睡蓮のとき
    開催まであと156日
    2024年10月5日(土)〜2025年2月11日(火)