
東京都現代美術館「ジャン・プルーヴェ展」会場
20世紀の建築や工業デザインに大きな影響を与えたジャン・プルーヴェ(1901–1984)を紹介する大規模な展覧会が、東京で開催される。
プルーヴェはアール・ヌーヴォー全盛期のフランスで、ナンシー派の画家の父と音楽家の母のもとに生まれ、金属工芸家としてキャリアをスタート。
1930年代にはスチール等の新たな素材を用いた実験的かつ先進的な仕事へと転換し、家具から建築へと創造の領域を拡大。第二次世界大戦中はレジスタンス運動に積極的に参加し、ナンシー市長にも就任し、フランスの戦後復興計画の一環としてプレファブ住宅を複数考案した。
展覧会ではプルーヴェが手がけたオリジナルの家具や建築物およそ120点を、図面やスケッチなどの資料とともに展示。
中でもプルーヴェのものづくりの原則を反映しているといえる椅子は、1932年の《「シテ」チェア》から1954年の《「コンフェレンス」チェアNo. 355》まで、数々のモデルをまとめて展示する。
また、プルーヴェの建築物へのアプローチにも焦点をあて、主な建築プロジェクトを取り上げるだけでなく、現存する3つの建築作品も紹介する。
最後の展示室では、プルーヴェのインタビューを含む映像を、プルーヴェによる《折りたたみ天板付き講義室用ベンチ》に座りながら見ることができる。
「ジャン・プルーヴェ展 椅子から建築まで」は東京都現代美術館 企画展示室 1F・地下2Fで2022年7月16日(土)~10月16日(日)に開催。入館料は一般 2,00円など。

東京都現代美術館「ジャン・プルーヴェ展」会場

東京都現代美術館「ジャン・プルーヴェ展」会場

東京都現代美術館「ジャン・プルーヴェ展」会場
© ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2022 C3924